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査読付論文
環境経済・政策研究所収
本稿は,ガーナ,インドネシア,ベトナムの3 カ国でプラスチック汚染対策のためのステークホ ルダー協働の制度化に,「中心的なアクター」と しての役割を果たしたと考えられるナショナル・ プラスチック・アクション・パートナーシップ (NPAP)について,著者らが実施した調査・分析 に基づいている(Asokan et al., 2023).NPAPは, 世界経済フォーラムのイニシアティブであるグ ローバル・プラスチック・アクション・パート ナーシップ(GPAP)の一環として各国単位で形成 されたイニシアティブである.本研究の目的は, このNPAPの事例を通じて,プラスチック汚染対 策のステークホルダー協働の仕組みについて分析 し,現在合意に向けた交渉が行われているプラス...
査読付論文
環境技術 (Journal of Environmental Conservation Engineering)所収
本稿では,インド政府が国連気候変動枠組条約に提出したGHG排出削減目標案(INDC)の達成のために、国内的な取組として定めた「国家気候変動行動計画」の計画の1つである「省エネルギー化国家計画」の要となっている省エネ証書取引制度(Perform Achieve and Trade: PAT)と,IGES関西研究センターがインドで取り組んでいる日本の低炭素技術移転の取組を紹介する.
ポリシーブリーフ
インドを事例に、水不足が懸念される国における水とエネルギーの相互関係の重要性を長期的な視点から考察しています。そして、それらの国において持続可能な開発を実現する上で、水とエネルギーの問題を統合的にとらえた対策が不可欠である点を指摘しています。
ブックチャプター
気候変動と国際協調~京都議定書と多国間協調の行方所収
新興国の一角を担うインドにおける気候変動政策の取組みや国内意思決定の動きを概観する。社会・経済・政治的背景の整理に基づき、国家開発計画への主流化状況、関連する政策措置の形成、GHG排出削減目標の策定・公表に至る意思決定プロセスや地域共同体におけるインドの役割について論じつつ、目標の拘束性や国際枠組みの範囲といった座標軸に照らしたインドの位置付けや今後の方向性を考察する。
その他アーティクル
国際交通安全学会誌所収
運輸部門は、世界における温室効果ガス(GHG)の主な排出源の1つであり、特に道路輸送の比率が高い。道路輸送の脱炭素化には、技術革新と社会変革を組み合わせ、輸送手段を最適化することが求められる。道路輸送の脱炭素化に際しては、技術の進捗状況や商業化のレベルが国や地域によって大きく異なるため、地域ごとのまちづくりや社会的課題の解決につながるような方策が求められる。運輸部門の脱炭素化は、広範な社会構造の変化につながり、気候危機といった深刻な問題に対する解決に貢献するとともに、豊かな交通社会を導く好機となりうる。
ポリシーブリーフ
 現在アジアの開発途上国では、産業活動の集中がもたらす負の影響に対処するための懸命な取り組みが行われている。産業エコロジー理論の影響を受けた多くの地域では、経済発展を阻害せずに産業の環境負荷を軽減する戦略として、エコタウンやエコインダストリアルパークが推進されている。これらのエコアプローチが採用されているのは、現時点ではまだ都市部を拠点とする従来の製造業に限られているが、製造業を中心とする国々にとっては優れたモデルとなる。  一方、従来型の製造業だけでなく新たな産業の導入を進めている国の場合は、農村地域、特にまだ自然が残る都市農村境界域に開発のチャンスが秘められている。これらの地域では既に、原材料の供給源と都市部市場への平等なアクセスを目的とした新興産業のクラスターが形成されているが...
ポリシーブリーフ
先進国を中心とする木材需要の高まりに応じて、人工林の総面積は過去20年で10倍に拡大した。荒廃地等における人工林の増加は、天然林に対する伐採圧力を緩和し、気候変動の抑制、住民の生計への支援、国家の開発政策への寄与など、極めて重要な役割を担っている。 現在、世界の人工林の60%以上はアジアに存在している。近年におけるアジアの人工林面積の急激な拡大は、特に中国、ベトナム、インドなどにおいて大規模な造林プログラムが実施されてきた結果である。しかし、農村地帯における企業又は政府主導の人工造林は、地域住民を彼らの生活の重要な基盤となっている土地から排除する結果となることが多く、しばしば地域の社会紛争を引き起こしてきた。造林プログラムに地域住民が参加している場合でも、土地利用が制限されるため...
ディスカッションペーパー
本報告書はアジア・太平洋地域の4カ国、中国、インド、インドネシア、韓国の環境産業に焦点を当てたものである。これら諸国はそれぞれ異なった環境産業の発展段階にあり、調査対象国として選択した。報告書はこれら4カ国の環境破壊の現状、環境産業の現状、政府の主な環境産業育成策、2国間および国際機関による援助、多国籍企業の活動がもたらした環境産業発展への貢献、等を概観、評価する。 報告書は3章から構成される。第1章は、プロジェクトの目的と紹介、主要な研究成果と提言である。第2章は、中国、インド、インドネシア、韓国の環境産業、調査対象4カ国の環境産業に対する2国間援助(日本を除く)、国際機関、多国籍企業の貢献、中小企業の環境産業発展への貢献等によって構成される。第 3章は...