北九州アーバンセンター

北九州アーバンセンターは、脱炭素社会、循環経済、SDGsを専門領域として、これらの分野における地域拠点となるべく、国内外の自治体や国、民間企業、大学、市民団体、国際機関などと密接に連携した研究や事業を進めています。また、北九州市をはじめとした国内の自治体と海外都市との連携のもと、国内の優れた環境技術や政策枠組、実施ノウハウを海外に移転・実装化するための支援や人材育成を行っています。さらに、学校や地域団体への講義・講演活動や、地元企業・団体との連携を通した地域レベルの持続可能な社会づくりに貢献しています。

 
 

新着情報

 
 

脱炭素社会(ゼロカーボンシティ)

「脱炭素化」をテーマに都市間での交流を促すことで、効率的かつ効果的にソリューションを導き出すことができます。私たちは日本と海外の都市間の交流を支援し、海外の都市の脱炭素化を推進しています。国内の自治体の環境管理のノウハウと企業のソリューションをパッケージにした技術移転を進める他、視察・研修による人材育成などを行っています。

2023年度は、環境省の「脱炭素社会実現のための都市間連携事業」の実施支援に加え、同事業の下で展開される調査案件にも参画することで、地域脱炭素の機運醸成を図るとともに、国内の自治体や企業が有する優れた脱炭素技術の海外展開の支援を行いました。

脱炭素社会実現のための都市間連携セミナーを開催
脱炭素社会実現のための都市間連携セミナーを開催
(セミナーの様子)
ベトナム・ハイフォン市と北九州市の連携でエコ工業団地推進を支援
調査案件1 :ベトナム・ハイフォン市と北九州市の連携でエコ工業団地推進を支援 (現地関係者による日本での視察の様子)
インドネシア・西ジャワ州におけるセメント産業の脱炭素化を支援
調査案件2 :インドネシア・西ジャワ州におけるセメント産業の脱炭素化を支援 (現地調査の様子)

地域の脱炭素化に向けて具体的なアクションを起こしていく中で、自治体と地域のステークホルダー(住民、事業者など)との連携は欠かせません。私たちは地域の多様なステークホルダーの意識啓発・人材育成を通じて地域の脱炭素化を推進しています。

企業・経営層向け:「北九州GXエグゼクティブビジネススクール」を開催
企業・経営層向け:「北九州GXエグゼクティブビジネススクール」を開催
(レクチャーの様子)
学生向け:「1.5℃ライフスタイルワークショップ」を開催
学生向け:「1.5℃ライフスタイルワークショップ」を開催 (食品ロス削減を考慮したレシピを作る調理実習の様子)
 
 

循環経済

大量に生産・消費・廃棄するというリニア(一方通行)型の経済システムが原因となり、廃棄物の増大や海洋汚染、生物多様性の損失といった地球規模の問題が発生しています。私たちは、脱炭素社会の実現に不可欠な資源を循環させるサーキュラー型の経済システム(循環経済)への転換を目指し、国際機関、自治体、大学、企業などと連携し、地域レベルの政策立案の支援や具体的な事業の創出に取り組んでいます。

タイ・サメット島のプラスチックごみ削減プロジェクトへの参加
タイ・サメット島のプラスチックごみ削減プロジェクトへの参加
(実証実験を進める廃プラスチックの油化装置)
フィリピン・ダバオ市のごみ収集運搬改善プロジェクトへの参加
フィリピン・ダバオ市のごみ収集運搬改善プロジェクトへの参加
(現地の小学校との清掃活動の様子)
インドネシア・スラバヤ市における高倉式コンポストの現状調査を実施
インドネシア・スラバヤ市における高倉式コンポストの現状調査を実施
(高倉式コンポスト考案者の髙倉氏)
北九州循環経済ビジョン推進協議会への参加
(北九州循環経済ビジョン図)
 
 

SDGs

持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、 2030年までに、すべての国が17の目標や具体的な169のターゲットを達成することを目指しています。「誰ひとり取り残さない」理念のもと、国だけではなく、自治体や企業、学校、団体、市民などあらゆるステークホルダーがアクター(当事者)となり、残された時間の中で行動していくことが求められています。私たちは、世界共通言語となったSDGsを地域にわかりやすく広め、ローカル(地域)における課題を統合的に解決する手段としてSDGsのローカライゼーションに取り組んでいます。

インドネシア・中央カリマンタン州で森林火災を抑制する事業を地域のステークホルダーと実施
インドネシア・中央カリマンタン州で森林火災を抑制する事業を地域のステークホルダーと実施(2024年8月インドネシア中央カリマンタン州での消火剤デモンストレーション動画)
地域の現場から英語で学ぶSDGs研修を毎年開催
地域の現場から英語で学ぶSDGs研修を毎年開催
(ファシリテーションツールを用いた研修の様子)
SDGsや環境問題を学ぶ機会を国内外に提供
SDGsや環境問題を学ぶ機会を国内外に提供
(地域イベント「やはたアートフォレスト」でのワークショップの様子)
北九州市サステナブル経営認証制度の制度設計・運営
(制度についてのチラシ)

関連出版物

関連イベント

今後のイベント

インドネシアにおける森林・泥炭火災に関するシンポジウム 2025

IGESは、シャボン玉石けん株式会社がパランカラヤ大学と2023年から実施している国際協力機構(JICA)のSDGs中小企業ビジネス支援事業「インドネシア国 環境配慮型石けん系泡消火剤を用いた森林・泥炭地火災の消火技術普及・実証事業」に、北九州市立大学、北九州市とともに連携団体として協力しています。これまでの実証実験の成果(消化性能、環境性能、経済社会性)を報告する最終セッションを開催します。パランカラヤ大学の他、本事業のインターンシップに参加した北九州市立大学...
過去のイベント

脱炭素社会実現のための都市間連携セミナー2025 ~企業の技術力と国際連帯で都市の脱炭素化に貢献~

パリ協定の1.5度目標を達成するためには、温室効果ガス排出量とエネルギー消費量の約7割を占める都市の脱炭素化を加速させる必要があります。同時に、環境汚染や循環経済などの多様な課題を統合的に解決することが求められています。 IGESは環境省と連携し、2013年度から「脱炭素社会実現のための都市間連携事業(C3P)」を推進してきました。本セミナーでは、C3Pに関わる国内外の専門家や自治体、企業が一堂に会し、脱炭素化への取り組みを共有しました。
過去のイベント
気候変動ウェビナーシリーズ

COP29速報セミナー

「COP速報セミナー」は、数多いIGESのウェビナーの中でも毎年人気ナンバー1を誇ります。今年も、11月11日から22日にアゼルバイジャン・バクーで開催された国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)について、結果速報をお届けしました。COP29の総評に加え、今年最も注目が集まった「新たな資金目標」、「強化された透明性枠組(ETF)と隔年透明性報告書(BTR)」、「パリ協定6条」、「適応・損失と損害」、「グローバルストックテイクと国が決定する貢献(NDC)...

関連プロジェクト

プロジェクト
Updated: 2024年12月

UNFCCC COP29 特集

11月11日~22日、アゼルバイジャンのバクーで国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)が開催されます。COPはUNFCCCの最高意思決定機関であり、京都議定書やパリ協定の他、これまでの合意事項についての実施状況の確認や、新たな目標や取り組みが議論されます。COP29では、新たな気候資金目標の策定、各国の国が決定する貢献(NDC)の引き上げなどが議論されるほか、年末が提出期限となっている隔年透明性報告書がはじめて提出されることになっています。...
プロジェクト
Updated: 2024年10月

UNFCCC COP 特集

国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)と、その補助期間会合(SB)に関する情報のまとめページです。毎年開催されるCOPについて、IGESからの提言、IGESオリジナルの解説記事、交渉の様子や現地で行われるイベント情報、重要レポートや決議文書の翻訳・解説などをお届けします。 2011年のCOP17以降の記事をご覧いただけます。
プロジェクト
Updated: 2024年10月

都市版SDGsレポート

世界初の都市版SDGsレポートを発表 ~「国連ハイレベル政治フォーラム2018」にて国内3自治体のSDGs先進事例を発信~

関連ニュース

プレスリリース
2024年10月3日

IGES 「UNFCCC COP29直前ウェビナーシリーズ」開催

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)直前ウェビナーを2024年10月15日(火)から11月8日(金)までの期間に5回にわたり開催します。IGESでは、毎年秋に開催されるCOPの前に、COPでの議論や交渉を読み解くヒントとなるような情報を提供する直前ウェビナーを開催しており、多くの方にご活用いただいています。 今年は、主要な議題である「新たな気候資金目標」「パリ協定6条実施に向けた取り組み」...
お知らせ
2022年9月22日

地域・都市の視点からの循環経済推進に強みを持つノルウェーのNPO「Circular Regions」と協力協定を締結

IGESは、8月26日、ノルウェーを拠点に循環経済への移行を推進するNPO団体である「 Circular Regions」と協力協定を締結しました。 IGESおよびCircular Regionsはともに、国と個人や企業をつなぐハブとしての地域・都市のポテンシャルに着目した上で、持続可能な社会への転換に資する事例の展開や組織間協力などを積極的に行っています。Circular Regionsは、実践性および効率性を備えた手法やツールを活用して、ロードマップの設計から実施...
プレスリリース
2021年10月1日

第13回 持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム【ISAP2021】 「未来を導く決定的な10年: 気候、生物多様性と他の地球的課題の統合的な解決を目指して」開催

2021年11月24日(水) 本会合(ハイブリッド) 2021年11月25日(木)~12月3日(金) テーマ別会合(オンライン) 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、第13回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム【ISAP(アイサップ)2021】の本会合を2021年11月24日(水)にパシフィコ横浜で対面とオンラインのハイブリッドで、テーマ別会合を11月25日(木)~12月3日(金)、オンラインにて開催します。ISAPは...

関連スタッフ