気候変動対策には、大きく「緩和」と「適応」の2つの領域があります。本研究領域では、このうちの「適応」と、年々その重要性をましている水環境管理を扱います。
気候変動適応
近年、豪雨や台風等の気象災害は、国内外で激甚化、頻発化しています。気候変動は、気象災害による直接的な被害に加え、国家安全保障、貧困の拡大、健康被害など、人類に複合的な、何重ものリスクをもたらします。本研究領域では、主にアジア地域の国・自治体および国際機関や国内外の研究機関と連携し、「自然を基盤とした解決策(NbS: Nature-based Solutions)」等のアプローチから、国内外の適応策を推進し、気候変動がもたらすリスクに対して強じん(レジリエント)な社会の構築に貢献することを目指します。
水環境管理
本研究領域の目的は、様々な社会経済条件のもとでの統合的水資源管理のモデルやガバナンス方式を提案し、水資源の利用効率や地域の持続可能性を増大させることです。アジア地域における水資源管理制度の構築に力を入れるとともに、排水管理によるマイクロプラスチック問題の解決や水質汚濁防止の取り組みを推進します。同時に、アジア水環境パートナーシップ(WEPA)の事務局業務を通じて、アジア各国の水環境管理に関する能力強化に貢献していきます。
関連リンク
関連出版物
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「適応・損失と損害の動向」
「適応ギャップ報告書2022(エグゼクティブ・サマリー):不十分で遅すぎる対応―気候変動への適応の失敗が世界を危険にさらす(日本語翻訳版)」
IGESでは、日本における国際的な情報共有を促進し、さまざまな立場の方々の意思決定に役立てていただくため、重要な環境関連文書を翻訳しています。この活動の一環として、わかりやすく、コンパクトに翻訳文書の内容をお届けするために、「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーを開始することとなりました。 世界の環境関連の重要文書を翻訳に携わった研究員が解説する「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーの第1回では、国連環境計画(UNEP)の適応ギャップ報告書2022を取り上げます。本報告書は、
COP27直前ウェビナーシリーズ 第1回「COP27の焦点 適応・損失と損害」
関連プロジェクト
「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナー
IGESでは、国際社会で注目を集める環境・持続可能性に関する主要報告書について、日本語翻訳版や日本語による解説ハンドブックをタイムリーに作成し、特集ウェブページ「IGES日本語で読むシリーズ ー 世界の環境関連の重要文書を日本語でチェック!」で紹介しています。 本ウェビナーでは、この「IGES日本語で読むシリーズ」から、特に国内のニーズが高い報告書について、翻訳に関わった研究員による簡潔な解説、監訳者や他の研究員との対話、視聴者との質疑応答の3部構成を基本とし、毎回30分~60分程度で実施する
IPCC 第51回総会と海洋雪氷圏特別報告書
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、第6次評価報告書の作成プロセスにおいて、2018年から2019年にかけて、3つの特別報告書を公表しました。このページでは2019年9月に公表された「海洋雪氷圏特別報告書」について様々な分析や関連資料、執筆者インタビューをまとめたハンドブックや解説資料などをご紹介します。
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「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーを開始
公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES:アイジェス)は、2023年4月より、新たなウェビナーシリーズとして「日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーを開始します。