適応と水環境領域(AW)では、世界、とりわけアジア太平洋地域での強靭で持続可能な社会の形成を目指し、気候変動への適応と水環境に焦点を当てた対策の推進に注力しています。
気候変動適応
温室効果ガスの排出削減や脱炭素社会への転換を目指す緩和策と、気候変動がもたらすリスクに対して強じん(レジリエント)な社会の構築を目指す適応策は、気候変動の影響のリスクを低減するための相互補完的な関係にあります。近年、世界中で豪雨や台風などの気候に起因する災害が深刻さを増しています。適応領域では、アジア太平洋地域を中心にステークホルダーと協力しながら効果的な気候変動適応策の推進と、気候変動に対して強靭な社会の確立を目指して研究やプロジェクトを行っています。
水環境管理
人口増加、経済拡大、気候変動により、アジア全域で水問題が深刻化しています。私たちの研究チームは、一連の研究プロジェクトやアジア諸国とのパートナーシップを通じて、水環境ガバナンスと管理の強化に取り組んでおり、水環境ガバナンスに関する知識を共有し、管理に関する能力を高めるためのプラットフォームを提供しています。私たちが取り組んでいる課題は、水環境ガバナンス、マイクロプラスチック汚染、分散型生活排水管理、統合水資源管理、その他の新たな水質汚染問題などです。
関連リンク
関連出版物
関連イベント
気候変動ウェビナーシリーズ
COP29速報セミナー
「COP速報セミナー」は、数多いIGESのウェビナーの中でも毎年人気ナンバー1を誇ります。今年も、11月11日から22日にアゼルバイジャン・バクーで開催された国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)について、結果速報をお届けします。COP29の総評に加え、今年最も注目が集まった「新たな資金目標」、「強化された透明性枠組(ETF)と隔年透明性報告書(BTR)」、「パリ協定6条」、「適応・損失と損害」、「グローバルストックテイクと国が決定する貢献(NDC)」の5つのトピックについて...
COP29 Japan Pavilion サイドイベント
「気候変動に強靭な開発」に向けた適応策の推進
パリ協定の下で平均気温上昇を1.5℃以内に抑えるための対策を進めていますが、気候変動の影響が一層顕著になる中、資金や対策の不足が続いています。 特に影響を受けやすい途上国においては、適応策のニーズと適応策への資金フローとの間には大きなギャップがあり、事前投資、気候変動対策と持続可能な開発を両立させる「気候変動に強靭な開発」を進めることにより影響を縮小することが必要です。また、パリ協定の実施、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた相互の連携強化が不可欠であり、気候変動、生物多様性...
COP29直前ウェビナーシリーズ 第4回
「適応・損失と損害 COP29でのポイント」
適応(Adaptation)および損失と損害(Loss and Damage)は、温室効果ガスの排出削減を目指す緩和と対照的に、すでに顕在化し、今後さらに深刻化していく気候変動の影響への対応を進めるものです。昨年のCOP28では、パリ協定の規定する適応に関する世界目標の達成に向けた取り組みをガイドし、またその進捗を評価するための、UAEフレームワークが決定されました。今回2024年のCOP29では、フレームワークが示す各目標に付随する、指標に関する議論が中心になる見込みでした。また...
関連プロジェクト
Updated: 2024年11月
UNFCCC COP29 特集
11月11日~22日、アゼルバイジャンのバクーで国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)が開催されます。COPはUNFCCCの最高意思決定機関であり、京都議定書やパリ協定の他、これまでの合意事項についての実施状況の確認や、新たな目標や取り組みが議論されます。COP29では、新たな気候資金目標の策定、各国の国が決定する貢献(NDC)の引き上げなどが議論されるほか、年末が提出期限となっている隔年透明性報告書がはじめて提出されることになっています。...
Updated: 2024年11月
気候安全保障に関する特集ページ
気候安全保障に関する特集ページでは、気候安全保障に関連する研究成果と関連情報を発信しています。具体的には、国際動向の調査をはじめとして、エネルギー安全保障、食料安全保障、気候変動を一因とする人の移動、気候変動適応と安全保障、海洋安全保障など、多岐にわたるテーマを掘り下げ、多様な観点から議論していきます。
Updated: 2024年11月
「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナー
IGESでは、国際社会で注目を集める環境・持続可能性に関する主要報告書について、日本語翻訳版や日本語による解説ハンドブックをタイムリーに作成し、特集ウェブページ「IGES日本語で読むシリーズ ー 世界の環境関連の重要文書を日本語でチェック!」で紹介しています。
本ウェビナーでは、この「IGES日本語で読むシリーズ」から、特に国内のニーズが高い報告書について、翻訳に関わった研究員による簡潔な解説、監訳者や他の研究員との対話、視聴者との質疑応答の3部構成を基本とし、毎回30分~60分程度で実施する
本ウェビナーでは、この「IGES日本語で読むシリーズ」から、特に国内のニーズが高い報告書について、翻訳に関わった研究員による簡潔な解説、監訳者や他の研究員との対話、視聴者との質疑応答の3部構成を基本とし、毎回30分~60分程度で実施する
関連ニュース
2024年11月1日
ジム・スキーIPCC議長 IGESを来訪、研究員との意見交換を実施
10月22日(火)、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の議長を務める、ジム・スキー インペリアル・カレッジ・ロンドン教授がIGESの葉山本部を訪問され、IGES研究員と意見交換を行いました。 IGESでは、1999年よりIPCCインベントリタスクフォース技術支援ユニット(TSU)をホストしているほか、今年KYOTO地球環境の殿堂入りをした甲斐沼美紀子研究顧問をはじめ、多くの研究員がIPCCの様々なレポート執筆に関わってきています。今回のスキー教授の訪問は...
2024年10月3日
IGES 「UNFCCC COP29直前ウェビナーシリーズ」開催
公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)直前ウェビナーを2024年10月15日(火)から11月8日(金)までの期間に5回にわたり開催します。IGESでは、毎年秋に開催されるCOPの前に、COPでの議論や交渉を読み解くヒントとなるような情報を提供する直前ウェビナーを開催しており、多くの方にご活用いただいています。 今年は、主要な議題である「新たな気候資金目標」「パリ協定6条実施に向けた取り組み」...
2023年4月10日
「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーを開始
公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES:アイジェス)は、2023年4月より、新たなウェビナーシリーズとして「日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーを開始します。