観測とシミュレーションで読み解く「温室効果ガス収支」ー"最良の科学"に向けてー
パリ協定では、2℃目標について「世界全体の平均気温の上昇を工業化以前と比べて2℃より十分低く保つ」と規定し、COP26で採択されたグラスゴー気候合意では、1.5℃目標達成に向けた「努力を追求する決意」が示されました。このパリ協定の長期目標を達成するために世界各国は、排出量の削減目標(NDC)を設定し、対策に取り組んでいますが、国や地域ごとの温室効果ガスの収支を正確に集計することは難しく、科学的・客観的な評価が求められています。特に日本を含むアジア地域では...