10月31日開幕のCOP26まで1カ月を切りました。COP26では、以下の4つをそのゴールに掲げています。
1. Secure global net zero by mid-century and keep 1.5 degrees within reach
1.5℃目標実現可能なものとするために、今世紀半ばまでの世界規模でのネット・ゼロを達成する
2. Adapt to protect communities and natural habitats
コミュニティと自然生息域を守るための適応策
3. Mobilise finance
資金の確保
4. Work together to deliver
実現に向けた協働
COP26議長のアロク・シャルマ氏は、これらのゴールの達成に向け、この2年間、コロナ禍においてもその機運を維持するために精力的に活動してきました。そして今年8月9日に公表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第6次評価報告書で、温暖化は人間活動が原因であることがはじめて断定されたことも、これまで様々な場面で停滞してきた気候変動対策の進展を後押しすることが期待されます。また、グテーレス国連事務総長が強調するように、2030年までの10年間は、その後の私たちの命運を決める「Decisive Decade-決定的な10年」であるとされています。その始まりの年に開催されるCOPは、様々な意味でのターニングポイントとなるでしょう。
この世界的な気運が高まる中開催されるCOP26で、何が起こるのでしょうか。そして今、日本に求められることとは。
「報道関係者向けCOP26事前説明会」では、IPCC第6次評価報告書の影響を踏まえつつ、COP26の概要と注目ポイント、市場メカニズムに関するルール「パリ協定6条」の交渉の論点、そしてそれらが日本に与える影響などを取り上げました。さらに、COP26のゴールに沿って、アロク・シャルマ氏もその重要性を強調している資金調達の行方と森林を含む自然生息域の回復、自然を基盤とした解決策(Nature Based Solutions)と適応策についても解説しています。
イベントの詳細
発表資料
報道関係者向けCOP26事前説明会 司会:大塚隆志 IGES 戦略マネージメントオフィスナレッジ・コミュニケーションディレクター | |||
---|---|---|---|
15:35 - 15:50
|
COP26概要と注目ポイント |
IGES 気候変動とエネルギー領域
プログラムディレクター
|
|
15:50-16:05 |
パリ協定6条交渉について
|
||
16:05-16:20 |
ネットゼロに向けて金融界はどう動いているか
|
||
16:20-16:35 |
適応と自然を活用した解決策の国際動向とCOP26
|
IGES 適応と水環境領域
プログラムディレクター |
|
16:35-17:00 |
質疑応答
|
録画映像
関連リンク
UNFCCC COP26 特集
2021年10月31日から11月12日にかけて、イギリス・グラスゴーにて、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開催されます。このページでは、IGES研究員によるCOP26に関する解説記事や、IGESが出版した関連出版物、COP26開催期間中のサイドイベントの情報などをご紹介します。
研究員が解説―COP26 基礎知識
2021年10月31日から11月12日にかけ、英国・グラスゴーでCOP26が開催されます。COPとは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)を批准するすべての国(締約国)が参加する会議であり、最高意思決定機関です。今回は26回目の締約国会議なのでCOP26と呼びます。COP26に向け各国が相次いで温室効果ガスの新たな排出削減目標を表明するなど、パリ協定の目標達成にむけて世界の動きが加速し、その動向はメディアでも頻繁に取り上げられています。このページでは、COPについての基礎知識や、知っているようで...
COP26直前 炭素中立に向けた世界の動向
パリ協定の下では、全ての締約国が温室効果ガスの排出削減目標を5年ごとに提出・更新します。しかし現時点で各国が表明している削減目標を合計しても、世界の気温上昇を2℃より十分低く抑え、さらに1.5℃での抑制を目指すというパリ協定の目標を達成するために必要とされるレベルには届いていません。本ウェビナーでは主要排出国の排出削減目標や国際的な取り組みを解説し、炭素中立に向けた展望を語ります。
COP26直前 パリ協定第6条基礎講座
各国が相次いで温室効果ガスの新たな排出削減目標を表明するなど、パリ協定の目標達成に向けて世界の動きが加速しており、詰めの作業はCOP26直前のG20まで続きます。本ウェビナーでは、実施指針に関する交渉が継続され、COP26での合意を目指す市場メカニズムに関するパリ協定第6条について解説します。