「令和元年度低炭素社会実現のための都市間連携プラットフォームの形成・運営・管理委託業務」業務報告書

委託報告書

平成2811月に発効したパリ協定の下、地球の気温上昇を産業革命前に比べて2℃よりも十分低く抑え、さらには1.5℃未満に抑えるための努力を追及するために、低炭素社会の実現に向けた取組の促進が求められている。平成3012月にはポーランド・カトヴィツェで開催されたCOP24にて、2020年からの各国の具体的な義務を定めたルールブックも採択された。このパリ協定の目標を達成するためには、経済成長が著しい途上国において、持続可能な低炭素社会の構築に向けた動きを加速させることが必要である。とりわけ、社会経済の発展を支える活動の場である都市の低炭素化に向けた取組は重要であり、国際的にも都市の取組を支援する動きが強化されてきている。令和21月にはパリ協定が始動し、このような動きがさらに加速している。

我が国は、開発途上国においてこのような取組を支援すべく、GHG排出量削減を促進する二国間クレジット制度(JCM: Joint Crediting Mechanism)を推進しており、既に17か国(平成316月末現在)とJCMを実施している。また、環境省は、平成25 年度から、低炭素社会形成に関する経験やノウハウを有する日本の自治体と海外都市の連携を活用し、日本の民間企業や研究機関等が、日本の自治体とともに途上国の低炭素社会の構築に向けた取組を支援する「低炭素社会実現のための都市間連携事業」(以下、「都市間連携事業」)を実施してきた。これらの取組を効率的かつ効果的に推進・拡大していくためには、政府や自治体、民間企業、研究機関等の関係者間で経験・優良事例や課題を共有し、各関係主体間の連携を深めると共に、対外的にその情報を発信していくことが重要である。

そのため環境省は平成25年度から、企業・自治体・研究プラットフォームの整備を通じ、低炭素社会実現のための調査および基盤構築を実施してきた。これまで、都市間連携ワークショップの開催、公開セミナーの開催、都市間連携事業の基盤構築に資する実態調査や事業パンフレット及びガイドブックの作成、また、都市間連携事業の振返りと参加都市の取組をまとめた冊子を作成し、国内外に向けた情報発信を行ってきた。

今年度も、これまでの経緯を踏まえつつ、海外都市の低炭素化の促進及び新規都市の参入促進を目的とした研修、ワークショップ、公開セミナーの開催を行うとともに、国内外自治体の低炭素社会構築に向けた取組に関わる実態調査、国内民間企業の都市間連携事業への新規参入促進に資する調査、事業パンフレットの作成、都市間連携ガイドブックの改訂、並びにウェブサイト更新等を通じた情報発信を行った。さらに、今年度の都市間連携事業に採択された19案件の側面支援も行い、都市間連携の下で行われる低炭素化事業の案件形成や制度構築支援の強化・推進に努めた。

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