概要
昨今、国内外での議論が急速に高まっているネット・ゼロの実現に向けては、あらゆる主体がそれぞれの立場や強みに応じて一丸となって取組むことが必要である。なかでも、国や地域の政策や技術革新の基盤となる科学的知見を創出し、その知を普及する使命を持つ大学が国内外に果たすことができる役割は極めて大きいといえる。 このような観点から、ネット・ゼロに向けた積極的な取組を行っている大学等による情報共有や発信等の場として、2021年7月に立ち上げられた「カーボン・ニュートラル達成に貢献する大学等コアリション」は、現在国内200超の大学・組織が参加して活発に活動している。
本セミナーでは、2050年ネット・ゼロ達成に向けた大学の役割と展望について、国内外での具体的な取組や向かうべき方向性を共有しながら、大学がステークホルダーと連携して果たすべき役割について議論する。また、大学生・大学院生などユース世代の登壇者も交え、大学への期待や、卒業後も持続的に取り組みを続けていくための視点についても意見を交わす。
セッションサマリー
本セミナーでは文部科学省からの開会挨拶に続き2つのパネルを実施した。パネル1では「事例と実践」に焦点をあて、大学等コアリションに参加している国内の4大学(創価大学・熊本大学・東海大学・早稲田大学)が、それぞれのネット・ゼロに向けた取組(目標設定・戦略策定、大学施設への再エネ導入や施設管理、教育・研究、地域連携、国際連携等)や、大学が果たしている役割、今後の展望などを発表した。その後、パネル2では、国内外の大学・研究機関(北海道大学、フランス環境・開発国際センター、マレーシア工科大学)とマレーシアと日本のユースが登壇し、ネット・ゼロの達成に向け、大学が持つ教育・研究・社会実装といった役割を改めて指摘するとともに、国内外・ステークホルダー・世代間の連携を進めていく重要性を確認した。ユースからは、大学が実施している様々なネット・ゼロに向けた取組に主体的に関与したい、また、COP等国際会議でのセミナーへの登壇機会が活動の励みとなる、との発言があった。
なお、環境省ではこのセミナーに先立ち、地域脱炭素をリードし調整できる人材をどのように育成・支援するかを議論すべく、今年度6回にわたり「地域で活躍できる環境人材の育成検討会」を開催してきた。環境省からの閉会挨拶では、本セミナーでの議論も踏まえ、今後国際的見解を踏まえつつ地域課題に取り組める環境人材の育成を目指していきたいとの発言があった。
※本イベント概要・セッションサマリーは、COP30ジャパンパビリオン公式サイト〔環境インフラ海外展開プラットフォーム(JPRSI)〕より許可を得て転載しています。また、本機関が共催/協力するイベントの情報を掲載しています。
イベントの詳細
COP30 ジャパン・パビリオン
発表資料
全体ファシリテーター: 藤野 純一 IGES 戦略マネージメントオフィス プリンシパルシナジーコーディネーター | |||
|---|---|---|---|
| 開会挨拶、課題提起 | |||
| 高附 彩 文部科学省 研究開発局 環境エネルギー課 課長補佐 | |||
| パネルディスカッション① | |||
| 掛川 三千代 創価大学 経済学部 経済学科 教授 | PDF(2.9MB) | ||
| 上田 盟子 熊本大学 研究開発戦略本部 主任リサーチ・アドミニストレーター | PDF(888KB) | ||
| 寺牛 恒輝 東海大学 学長室 | PDF(1.0MB) | ||
| 近藤 道雄 早稲田大学 リサーチ・イノベーション・センター 教授 | PDF(1.5MB) | ||
| パネルディスカッション② | |||
| 山内 太郎 北海道大学 環境健康科学研究教育センター センター長/大学院保健科学研究院 教授 | PDF(1.7MB) | ||
| 辻田 創 青年環境NGO Climate Youth Japan ユース参画部門メンバー | PDF(1.9MB) | ||
| タン イン イー COP29・COP30マレーシアユース代表/マラヤ大学 | |||
| フランク ルコック フランス・環境・開発国際センター(CIRED) 前所長/アグロパリティック(パリ生命・食品・環境科学工科大学) 経済学部 教授 | PDF(228KB) | ||
| ホー チン ション マレーシア工科大学(UTM) 教授/UTM低炭素アジア研究センター センター長 | PDF(4.5MB) | ||
| 閉会挨拶 | |||
| 居﨑 時江 環境省 総合政策課 環境教育推進室 室長補佐 | |||