第1回グローバル・ストックテイク(GST)における技術的評価に向けた 『適応に関する取り組み、経験、優先事項の現状に関する統合報告書』

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2021年11月に開催された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第26回締約国会議(COP26)において、パリ協定の世界全体の進捗状況を評価する仕組みであるグローバル・ストックテイク(Global Stocktake:GST)が開始された。これを受けて2022年3月以降、UNFCCC事務局は4つの統合報告書を公開した。これらの統合報告書は、国連気候変動政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書等の様々な情報源と共に、GSTの技術的評価に情報を提供している。
本稿では4つの統合報告書のうち、『適応に関する取り組み、経験、優先事項の現状に関する統合報告書』(UNFCCC, 2022 )のポイントを解説する 。同報告書は、 (1) GSTにおける途上国締約国の適応努力の認識についての理解を促進するため、そのような努力の内容を示すこと、(2)途上国締約国への適応に対する支援の必要性の評価を行うこと、というCMAからの要請に応える形で、以下の情報をもとに、UNFCCC事務局によって作成された。

  • 締約国がUNFCCCに提出した各種報告書:40か国の「適応コミュニケーション(AC)」、151カ国の「国が決定する貢献(NDCs)」、196カ国の「国別報告書(NCs)」、34カ国の「国家適応計画(NAPs)」
  • UNFCCCプロセス外において作成された科学的レポートなどの関連報告書

本稿では、『適応に関する取り組み、経験、優先事項の現状に関する統合報告書』を構成する5つの章立てに則って、本報告書のキーメッセージを抄訳し、内容を要約する。
 

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