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他機関出版物の翻訳
本書は、1972年に『成長の限界』を発表してから50年にあたる2022年にローマクラブが出版したレポート『Earth for All: A Survival Guide for Humanity』の日本語翻訳版である。持続可能な未来への変革を促す国際イニシアチブ「Earth for All(万人のための地球)」が中心となりまとめたもので、新たなシステムダイナミクスモデルをもとに、プラネタリーバウンダリーの範囲内で持続可能な社会経済のパラダイムを追求する具体的な道筋を示している。
「小出し手遅れ(Too Little Too Late)」、「大きな飛躍(Giant Leap)」の2つのシナリオをもとに、2030年、そして2050年以降の世界の姿を描き出し、貧困、不平等、女性のエンパワメント、食料、エネルギーの5つの分野で今すぐに取り組むべき課題、そして具体的な解決策を明らかにするとともに、背景にある社会経済システムそのものの「劇的な方向転換」を促している。深刻化する気候変動や生物多様性の喪失、そしてウクライナ侵攻に伴うエネルギー・食料危機等、地球規模の様々な脅威に直面する私たちが、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを加速させ、その先の持続可能な未来に向けた歩みを確実なものにするための有益な指針を与えてくれる。
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