日本の環境技術の導入促進に関する理解促進セミナー

日本の技術と慣行:環境に優しい鋳物製造

2024年1月24日(水)

IGES関西研究センター(KRC)は、2024年1月24日にインドのチェンナイにてインドのエネルギー資源研究所(TERI)とインド鋳造者協会(IIF)チェンナイ支部の協力を得て、「日本の技術と慣行:環境に優しい鋳物製造」と題したセミナーを実施しました。本セミナーには、主に鋳造工場の経営者やマネージャー、技術コンサルタント、IIFの関係者、学術機関関係者などが参加しました。

本セミナーは、JITMAPの活動では初の試みとして、講義と工場視察を組み合わせて、参加者の技術への理解向上をより効果的に図るように構成しました。冒頭では、日本の技術の紹介として、専門家のSinto Bharat Manufacturing Pvt. Ltd.のディレクターである糟谷真司氏より「環境に優しい鋳物製造」に関して、省エネルギー、リサイクル、労働環境の改善といった観点から発表が行われました。同氏は、鋳造工程の自動化によりもたらされる様々な利点(例:鋳砂の廃砂の削減、人件費の削減、不良品の削減など)について、また、エアレーション砂充てん、ハイブリッド油圧システムなど、鋳造産業におけるCO2排出量削減、環境改善の可能性のある技術とその運用についても例を上げながら説明しました。その後、参加者は専門家が所属するSinto Bharat Manufacturing Pvt. Ltd.の工場(Kanchipuramに所在)に移動し、同社工場で製造ラインなどを見学しました。

参加者は鋳物の製造に関する機器やシステムを講義と工場視察の組み合わせで、実際に技術を見ながら説明を聞くことにより、技術に関する理解を効果的に深めることができました。さらに、セミナー全般を通して専門家と参加者が近い距離でコミュニケーションを取れるようにしたことにより、参加者の同社の技術に対する関心も高まり、鋳物の製造におけるCO2排出量削減や環境改善の可能性への理解が向上するセミナーとなりました。

本セミナーの開催は、現地の協力機関にとって良い影響となり、IIFからは本セミナーを開催したJITMAPの取り組みが高く評価されたとともに、今後も鋳造クラスターにエネルギー効率の高い技術の普及・拡大を図るJITMAPの取り組みに対して支援をいただけることになりました。

イベントの詳細

日時
2024年1月24日(水)
会場

セミナー:Fairfield by Marriott Chennai Mahindra World City
工場見学:Sinto Bharat Manufacturing Facility, Kanchipuram

共催
インド鋳造者協会(IIF)チェンナイ支部
使用言語
English
コンタクト

IGES関西研究センター
〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2人と防災未来センター東館5F
Tel: 078-262-6634  Fax: 078-262-6635

発表資料

10:30-11:50Welcome Address
R Palani Murugan, Hon. Secretary, IIF, Southern Region
Satoshi Kojima, Programme Director, IGES
  
Presentation on IGES-TERI’s efforts to promote Japanese LCTs in India through JITMAP initiative
Prosanto Pal, Senior Fellow & Associate Director, TERI
PDF (1.3MB) 
11:50-12:30Presentation on ‘Efficient moulding technologies from Sinto for foundries’
Shinji Kasuya, Director, Sinto Bharat Manufacturing Pvt. Ltd.
PDF (2.3MB) 
12:30-13:30Lunch 
13:30-16:30Plant visits
Visit to Sinto Bharat Manufacturing Facility, Kanchipur
 

写真