気候変動アクションに関する日欧100都市対話

2023年1月25日、26日 午前9:00~12:00(中央ヨーロッパ標準時[CET]) 午後5:00~8:00(日本時間[JST])

2021年5月27日、欧州連合(EU)および日本は、気候中立(いわゆる二酸化炭素の実質排出量がゼロ)で、循環型かつ資源効率的な経済に向けた移行を今後10年間で加速させるためのグリーンアライアンスを発表しました。本アライアンスはEUにとって今までに類を見ないものであるとともに、欧州グリーンディール、そして日本のグリーン成長戦略の実施においても重要なものです。「気候変動アクションに関する日欧100都市対話」は、2050年までにネットゼロ排出という共通の目標を達成するために、EUと日本が都市レベルでの協力をどのように強化できるかについての議論に貢献すべく、先行都市の成功事例や解決策の共有を通じて、EUと日本の都市間の交流促進を目指すものとして、駐日EU代表部とIGESの共催で、2023年1月25日・26日に開催されました。

気候変動による脅威は世界中で増大しており、都市は洪水、干ばつ、猛暑、海面上昇などによって被る損失と損害の増加に直面しています。EUと日本は、市民に最も近く、また気候変動の影響への対処を最初に迫られる政府主体として、都市がパリ協定の目標達成のためのタイムリーな行動を起こし、その野心的な目標を実施するために自身の地域社会を参画させるという重要な役割を担っていることを認識しています。
 
都市は世界のエネルギーの65%以上を消費し、世界のCO2排出量の70%以上を排出しています。したがって、都市が、他のすべての主体が2050年までに気候中立へ移行できるよう支援するための、実験とイノベーションのエコシステムとして機能することが重要です。都市の重要性を考慮して、EUと日本はともに、2050年ネットゼロ目標を達成するために野心的な目標を高めて気候変動対策を推進する地方自治体の取り組みを支援しています。

2022年4月28日、欧州委員会(EC)は、2030年までに100の気候中立でスマートな都市を目指すEUミッション、いわゆる都市ミッションに参加する100のEU都市を発表しました。このEUミッションは、EU域内100都市のほかに、域外関連国からも12都市が選ばれています。今後、より多くの都市が、これらの選ばれた先進都市に続き、2050年までに気候中立を追求することが期待されます。

2021年6月、日本政府は地方自治体と協力して「地域脱炭素ロードマップ」を作成し、100の「脱炭素先行地域」を創出することを含むネットゼロ排出を達成するための優先措置と行動を設定しました。環境省では、2025年までに100以上の脱炭素先行地域を創出するという同ロードマップの目標のもと、2022年4月、最初の26件を選定しました。

脱炭素先行地域として選択された都市/地域は、ネットゼロ目標を達成するために提案された行動を実施し、その経験を他の都市と共有して、少なくとも2050年までにカーボンニュートラルを追求することが期待されています。

イベントの詳細

日時
2023年1月25日、26日 午前9:00~12:00(中央ヨーロッパ標準時[CET]) 午後5:00~8:00(日本時間[JST])
会場

オンライン

使用言語
日本語 / 英語(同時通訳付)
(Simultaneous interpretation)
アジェンダ
コンタクト

IGES 都市タスクフォース
〒240-0115 神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11
Email: [email protected] 

発表資料

Day 1: (2023年1月25日)
CET: 09:00-09:15
JST: 17:00-17:15
開会挨拶 ジャン・エリック・パケ駐日欧州連合特命全権大使  
小野 洋 日本国環境省 地球環境審議官  
高橋 康夫 公益財団法人地球環境戦略研究機関 所長  
CET: 09:15-09:45
JST: 17:15-17:45
背景説明 EUと日本から、カーボンニュートラルの目標に向けた地域主導の行動を支援し、先進都市の教訓を他に展開していく取組を紹介します。
  1. 100の気候中立でスマートな都市(EUミッション)

   フィリップ・フロワサール 

   欧州委員会 研究・イノベーション総局 都市ミッション室 室長

発表資料(PDF)

2. 日本における地域脱炭素ロードマップ及び100の脱炭素先行地域

   河田 悠 環境省大臣官房地域脱炭素事業推進課 課長補佐
発表資料(PDF)
CET: 09:45-10:40
JST: 17:45-18:40
パネル 1 エネルギー安全保障及びレジリエンス
エネルギーの地産地消を促進することでエネルギー安全保障とレジリエンスを向上させる都市の経験や、エネルギー貧困に取り組む都市の経験について意見交換を行います。
 
大槻 敦 東松島市 復興政策部 地方創生・SDGs推進室 室長 発表資料(PDF)
吉田 仁昭 京都市 環境政策局 地球温暖化対策室 室長補佐 発表資料(PDF)
イヴァン・イヴァンコヴィッチ ザグレブ市 環境持続性 担当課長(クロアチア) 発表資料(PDF)
ヤセック・キシエル、ワルシャワ市 大気・気候変動部 課長補佐(ポーランド) 発表資料(PDF)
CET: 10:40-10:50
JST: 18:40-18:50
話題提供(1) 気候変動対策と都市計画におけるジェンダーの側面
アニカ・ダレン ウメオ市 ジェンダーの平等担当官(スウェーデン)
発表資料(PDF)
CET: 10:50-11:10
JST: 18:50-19:10
  休憩  
CET: 11:10-11:55
JST: 19:10-19:55
パネル 2 地域経済活性化のための地域脱炭素化
地方自治体が豊かな地域経済の実現と気候変動問題への対応を同時に行いながら、技術ロックインを解消し、エネルギー転換を促進していく方法を探ります。
 
竹中 貢 上士幌町長 発表資料(PDF)
高橋 知道 秋田県 建設部 下水道マネジメント推進課 政策監 発表資料(PDF)
リスト・ヴェイヴォ トゥルク市 気候変動担当課長(フィンランド) 発表資料(PDF)
キャロライン・ブヴァー グルノーブル・アルプス都市圏 経済担当課長補佐(フランス)  発表資料(PDF)
CET: 11:55-12:00
JST: 19:55-20:00
 

第1日目の議論要約

 
Day 2:(2023年1月26日)
CET: 09:00-09:10
JST: 17:00-17:10
開会挨拶 ジョルジア・ランベッリ
気候変動とエネルギーに関する「世界首長誓約」
都市移行ミッション ディレクター
 
CET: 09:10-10:05
JST: 17:10-18:05
パネル 3 スマートシティとイノベーション
スマートシティ、コンパクトシティの開発を行う上で実践している革新的なアイデアや経験を踏まえつつ、これからの都市開発の方向性について意見交換を行います。
 
尾上 圭 名古屋市 環境局 脱炭素社会推進課 係長 発表資料(PDF)
神田 修 さいたま市  都市戦略本部 未来都市推進部 環境未来都市推進担当主査 発表資料(PDF)
エレナ・ディアムブロジオ トリノ市 イノベーション部 スマートシティ及びEC事業担当室長(イタリア) 発表資料(PDF)

ジョルディ・ペリス・ブラネス バレンシア市 都市戦略コーディネーター(スペイン)

発表資料(PDF)
CET: 10:05-10:15
JST: 18:05-18:15
話題提供(2) 行政の垣根を越えた脱炭素化への取り組み
高橋 一彰 横浜市 温暖化対策統括本部 担当部長
発表資料(PDF)
CET: 10:15-10:35
JST: 18:15-18:35
  休憩  
CET: 10:35-11:45
JST: 18:35-19:45
パネル 4 地方レベルにおける脱炭素イニシアチブへの融資
本セッションでは、地域の脱炭素化行動に資金を動員するうえで自治体と金融機関の果たす役割を強化するための革新的なアイデアや経験について、日欧の都市と金融機関の間で意見交換を行います。
 
ヤン・レーズ ABNアムロ銀行 気候・循環型経済専門家 発表資料(PDF)
髙本 光明 米子市 環境政策課 環境計画担当 係長 発表資料(PDF)
井上 亮 株式会社山陰合同銀行 地域振興部 部長  
井上 光悦 ごうぎんエナジー株式会社 営業戦略部 副部長  
井田 淳 川崎市 環境局 脱炭素戦略推進室長 発表資料(PDF)
アレクサンドリナ・ボヤノヴァ 欧州投資銀行 気候変動室 室長 発表資料(PDF)
CET: 11:45-12:00
JST: 19:45-20:00
閉会セッション

門川 大作 京都市長(ビデオメッセージ)

クリストフ・フェラーリ  グルノーブル・アルプス都市圏(GAM)議長(ビデオメッセージ)

ハイツェ・ジーメルス 駐日欧州連合公使/副代表