IGESでは、日本における国際的な情報の共有を促進し、政策決定や企業の経営方針の基盤となる情報収集に役立てていただくため、重要な環境関連文書を翻訳しています。この活動の一環として、「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナーでは、できる限り専門用語を使わずにわかりやすく、コンパクトに翻訳文書の内容をお届けしています。
第9回となる今回のウェビナーでは、「政策決定者向け要約:2025年森林宣言評価」を取り上げました。本報告書は、森林と土地利用に関するグラスゴー首脳宣言(UNFCCC COP26)で掲げられた「2030年までに森林減少・劣化を食い止め、回復させる」という目標に対する進捗状況を評価したもので、国際的なシンクタンク・NGOのネットワークである「森林宣言アセスメントパートナーズ」がとりまとめました。
報告書では、グローバルレベルで森林が依然として甚大なプレッシャーにさらされている現状や、収奪的な生産モデル、過剰な消費、脆弱なガバナンス、そして根強い権力の不均衡が、森林減少・劣化を継続的に助長していることが指摘されています。また、持続可能な開発との関わり、森林関連資金の拡大の必要性、森林ガバナンスの強化に関する示唆など、多岐にわたる提言が盛り込まれています。
これらの内容は、カーボンニュートラルやネイチャーポジティブの実現に不可欠な世界の森林保全に関する重要な知見を提供するものです。ウェビナーでは、翻訳に携わった研究員による報告書の解説に加え、森林保全に関する国際的な動向についても紹介しました。
本報告書の日本語翻訳版は以下より入手いただけます:
「世界の森林は依然として危機的状況にある」—これは、2025年に私たちが望んだ見出しではない。森林に関する野心的な誓約の10年の折り返し地点である今年は、転換点となることが期待された。しかし、森林が不可欠な役割を担っているにもかかわらず、私たちが目標達成の軌道から外れているという結論は明確である。森林減少率は、この10年の開始以降、ほぼ横ばいで推移し、持続可能なサプライチェーンに関するコミットメントは、いまだ原則ではなく例外にとどまっている。森林を保全するための資金は、森林を危険にさらす資金と比べて、ごくわずかな一部に留まっている。さらに、多くのグループにとっての司法および意思決定へのアクセス制限、腐敗(汚職)、地域コミュニティの土地保有権の不十分な承認といったガバナンスの障壁が...
イベントの詳細
オンライン
発表資料
| 15:00-15:10 | イントロダクション | 山ノ下 麻木乃 生物多様性と生態系サービスユニット リサーチディレクター | PDF (379KB) |
| 15:10-15:35 | 報告書の内容紹介 | 藤崎 泰治 生物多様性と生態系サービスユニット リサーチマネージャー | PDF (2.4MB) |
| 15:35-15:45 | ディスカッション(本報告書が日本に与える意味合い) | PDF (293KB) | |
| 15:45-16:00 | 質疑応答 | ||