自然を基盤とする解決策としての木質バイオマスエネルギー利用シナリオの評価

環境情報科学論文集所収
Volume (Issue): 35
滋賀県を対象とし,ネットゼロ社会の実現に向けた地域主導型の木質バイオマスエネルギー利用シ ナリオを作成した。シナリオ中では,木質バイオマスの需給量,作業時間,経済効果などを定量的に求めた 上で,自然を基盤とする解決策(NbS)の観点から,シナリオの実現が地域社会にもたらしうる便益を多面 的に推計,評価した。多面的な便益の定量評価は,社会課題を解決するための取り組みの進捗管理や長期的 モニタリングにも有用であることを示唆した。シナリオの実現に必要な要素として,木質バイオマスをエネ ルギーとして利用する際の,利用者やコミュニティに求められる行動変化や活動変化について考察した。 Targeting Shiga Prefecture, the study proposed energy utilization scenarios for wood biomass as a nature-based solution (NbS) toward the realization of a zero-carbon society. the study evaluated to quantify co-benefits for the environment, economy and society through implementation of NbS. In addition, it was discussed the behavioral changes required on the user and the factors necessary to realize the scenario when using wood biomass as energy.
著者:
再奎
岩川
貴志
木村
道徳
松井
孝典
啓子
芳賀
智宏
日付:
トピック: