「ネイチャーポジティブ(自然再興)」とは、2030年までに生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せることで、2050年までに完全な自然回復および自然と共生する社会を実現することを目指す国際的な目標です。この目標は、昆明・モントリオール生物多様性枠組に基づいており、2023年に発表されたネイチャーポジティブイニシアティブに沿ったものです。
ネイチャーポジティブを実現するためには、種や生態系、自然のプロセスにおける豊かさ、多様性、健全性、回復力(レジリエンス)を高めることが必要です。これにより、生物多様性の純増を達成し、持続可能な未来に向けて前進します。また、ネイチャーポジティブを実現するためには、生物多様性の損失や劣化を引き起こすさまざまな要因—経済的、人口的、制度的、文化的、技術的、価値観や行動の変化—に対応するための革新的な取り組みが求められます。
このシンポジウムでは、ネイチャーポジティブの目標達成に向けた最新の研究成果や実践的な経験を共有し、世界の第一線の専門家とともに具体的な方策を議論しました。
イベントの詳細
日時
2025年3月27日(木) 14:00-17:00
会場
新橋ビジネスフォーラム8F、オンライン(Zoom)
主催
環境研究総合推進費S-21「生物多様性と社会経済的要因の統合評価モデルの構築と社会適用に関する研究」プロジェクト
共催
後援
IPBESシナリオ・モデルタスクフォース
使用言語
英語 / 日本語(同時通訳付)
(Simultaneous interpretation)
発表資料
14:00-14:10 | 開会挨拶 | 齊藤 修 IGES 生物多様性と森林領域 上席研究員 | PDF (842KB) |
14:10-14:40 | 「ニュージーランドの環境指標の多様化による自然重視の道筋の推進」 キャロリン・ランドクイスト 国立水・大気研究所(NIWA)海洋生態学 主任研究員 | PDF (5.0MB) | |
14:40-15:10 | 「意思決定のために将来シナリオを活用する際に不確実性を扱う」 ポール・リードリー パリ・サクレー大学 / 生物多様性・生態学・進化研究所(IDEEV) | PDF (1.8MB) | |
15:10-15:25 | 休憩 | ||
15:25-15:55 | 「金融を変革し、ネイチャーポジティブな未来を創造する」 ギャリー・ピーターソン ストックホルム大学・ストックホルムレジリエンスセンター | PDF (4.6MB) | |
15:55-16:25 | 「多様な文脈での予測的ガバナンス向上のためのネイチャーフューチャーズフレームワークの実践」 ローラ・ペレイラ グローバルチェンジ研究所、ウィットウォータースランド大学 / ストックホルムレジリエンスセンター、ストックホルム大学 | PDF (6.3MB) | |
16:25-16:55 | パネルディスカッション | ||
16:55-17:00 | 閉会の挨拶 | 鈴木 渉 環境省自然環境局 生物多様性戦略推進室長 |