圧縮空気システムの管理運営手法に関する理解促進ワークショップ [インド、マハラシュトラ州]

(日本標準時)
ワークショップ: 専門家による技術・管理運営手法の紹介
ワークショップ: 専門家による技術・管理運営手法の紹介

IGES関西研究センターは2020年1月25日にマハラシュトラ州アンバーナスにおいて、インドのエネルギー資源研究所(TERI)と共同で、圧縮空気システムの管理運営手法の理解促進を目的とする「日本の低炭素技術の理解向上トレーニングワークショップ」を開催しました。本ワークショップは、環境省の支援の下、日本・インド技術マッチメイキングプラットフォーム(JITMAP)の活動の一環として開催されました。JITAMAPは日本からインドへの低炭素技術の移転促進を目的としたプラットフォームで、IGESとTERIが共同で管理しています。また本ワークショップは、小企業連合会議所(COSIA)、Kalyan Ambernath工業会(KAMA)、Additional Ambernath工業会(AAMA)、Thane小企業連合 (TSSIA)の協力のもと開催し、アンバーナス周辺のこれらの工業会に属する中小企業関係者、エネルギー診断士、民間コンサルタント、民間企業(日系企業含む)等、約60名が参加しました。

開会セッションでは、COSIAの名誉事務局長のNinad Jaywant氏から、アンバーナスは周辺のThane, Dombivli , Kalyan , Murbadといった工業地域からのアクセスが容易であり、エネルギー消費の多い産業(化学、製薬、肥料、エンジニアリング関係等)が集結し、Thane及びその周辺地域だけで会員企業数が2,500社以上と多くその規模も様々であり、更なるエネルギー効率化のポテンシャルが高いことから開催地に選定したとの説明がありました。技術セッションでは、圧縮空気システムの専門家である齊藤司氏が、ライフサイクルコストの視点からの適切な技術(機器)の選択、エアー漏れの特定と対処法、計測による圧縮機の効果的な使用方法の検討等について紹介しました。参加者からは、局所高圧への対応方法、高圧レシプロ機の騒音対策、空気流量計の設置方法と機能等、様々な質問があり、齊藤氏がそれらへの対応方法等を説明しました。ワークショップ後、多くの参加者が日本の圧縮空気システムやその運用改善による省エネポテンシャルに関する理解が向上したと発言しました。当日は地元のテレビ局や新聞社の取材があり、支援機関の機関誌でも本ワークショップが紹介されることになる等、日本の低炭素技術やその導入によるエネルギー効率化に関する関心の高さが伺えました。

ワークショップに先立ち、インドの企業における実際の圧縮空気システムの適用状況や管理状況を把握するため、州内の自動車部品工場およびパッケージ工場を視察しました。その結果、更なるエネルギー効率化に向けたいくつかの改善点がわかり、それらを各調査先企業に共有しました。また、その概要をワークショップでも参加者に紹介しました。

イベントの詳細

会場

Hotel Nandi Palace

共催
小企業連合会議所(COSIA)
Kalyan Ambernath工業会(KAMA)
Additional Ambernath工業会(AAMA)
Thane小企業連合 (TSSIA)
使用言語
英語
参加者
約60名
コンタクト

IGES関西研究センター
〒651-0073
兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2 人と防災未来センター東館5F
 Tel: 078-262-6634
 Fax: 078-262-6635
 E-mail: [email protected]  

写真

ワークショップ: 参加者との質疑応答
ワークショップ: 新聞掲載記事(Adhar News)
自動車部品製造企業視察: 専門家による機器の診断
二輪車部品製造企業視察: 調査概要報告を通じたキャパシティビルディング