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温暖化防止における京都議定書とは?
地球温暖化問題・排出権取引の第一人者、マイケル・グラブとその研究グループ(英国王立国際問題研究所、チャタムハウス)が分析・展望した世界一級の解説書。
<内 容>
本書は、京都会議の単なる評価や解説にとどまらず、その意味するところを分析し、科学と社会・経済・政治の相互作用がもたらす展望を詳述している。とくに、排出権取引などの世界的権威である著者の分析は、日本の研究者、企業、政策担当者にとって、さまざまな示唆を提供してくれる。
ハーグにおけるCOP6以降、日本の批准やそれに伴う国内政策措置の策定が行われ(国内排出権取引制度の導入も期待されている)、日本の企業はいやおうなしに「京都って何だったんだろう」という『京都会議の意義』を、「実際に対処しなければならない問題」として考えざるをえなくなる。
こうした意味で本書の発刊は時宜を得たものであり、この分野のバイブルとして最適な書籍といえる。
<読者対象>
行政機関、研究所、企業の担当者、大学等の専門家ほか
■ 前書き/序/日本語版への序/監訳者の序/謝辞/著者紹介/気候変動枠組条約と京都議定書の構成概要/用語集
■ 概要と結論
■ 第I部 議定書作成への道
・第1章 分析における基盤:科学、対応オプション、そしてIPCC
・第2章 政治的背景と法的基盤:各国のスタンスと京都への道
・第3章 京都議定書の交渉
・第4章 京都議定書
■ 第II部 数値目標、メカニズム、将来予測の分析
・第5章 京都議定書の環境的・経済的意義
・第6章 京都メカニズムにおける国際的移転の実施
・第7章 クリーン開発メカニズム
・第8章 京都体制への展望
■ 第III部 補遺
・補遺Ⅰ 国連気候変動枠組条約 京都議定書(KYOTO PROTOCOL TO THE UNITED NATION FRAMEWORK CONVENTION ON CLIMATE CHANGE)
・補遺II 経済議論において鍵となる重要テーマ:IPCC第二次評価報告書からの洞察
・補遺III 排出権の国際取引に関する分析
・補遺IV さらなる文献と情報源
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