本シンポジウムは、温室効果ガス排出ネットゼロに移行(トランジション)を進化させる過程で生じている「公正でない移行」を取り上げ、この課題にどのように取り組むべきかを議論しました。ネットゼロ排出への移行が深まるにつれ、移行の影響は国内にとどまらず、鉱物資源を含めた国際的なサプライチェーンやそれを通じた他国の温室効果ガス排出、エネルギー安全保障にも影響を及ぼすようになっています。この点を踏まえて、本シンポジウムは、国際的な公正に焦点を当てた議論を行いました。
本シンポジウムは、2部構成です。第1部は日本語セッションで、再生可能エネルギーや電気自動車の生産と消費を急速に高めてきた中国を取り上げ、その急速な普及が国内外の経済及び温室効果ガス排出に及ぼした影響を議論しました。第2部は英語セッションで、ネットゼロ排出への移行の国際的な不公正への対処策を、国際サプライチェーン、気候安全保障、ファイナンスの観点から議論しました。
本シンポジウムは、続可能な発展、社会、システムに関する研究に関心のある方 ―若手研究者・学生、研究者、ビジネスパーソン、政策担当者等― の参加を歓迎し、環境経済・政策学会設立30周年記念シンポジウムの一環として開催しました。
イベントの詳細
日時
2026年3月6日(金)13:30-17:30(日本時間)
会場
オンライン
主催
Team STRA (Sustainability Transition Research Asia)
共催
使用言語
第1部: 日本語 / 第2部: 英語(同時通訳なし)
コンタクト
森 晶寿 E-mail: [email protected]
発表資料
| 13:30–13:40 | オープニング | ||
| 開会挨拶: | 水野 理(IGES 気候変動プログラムディレクター) | ||
| 趣旨説明: | 森 晶寿(京都大学 Team STRAリーダー) | ||
| 13:40–15:10 | 第1部: 中国の電力・交通システムのネットゼロ排出移行 [日本語] | ||
| モデレーター: | 田村 堅太郎(IGES) | ||
| 報告 1: | ネットゼロ排出移行の深化: 複数システムの移行、移行促進ファイナンス、炭素漏出 森 晶寿(京都大学) | ||
| 報告 2: | 中国の公正な移行は可能か?ー石炭火力の役割の変化、石炭産業の就業構造の変化ー 堀井 伸浩(九州大学) | ||
| 報告 3: | 中国の電力部門における電源構成の変化と炭素漏出 藤川 清史(愛知学院大学)・伴 ひかり(神戸学院大学) | ||
| 報告 4: | 中国の電力・モビリティ移行の国際バリューチェーン及び炭素排出への影響 王 嘉陽・渡辺 隆俊(愛知学院大学) | ||
| 質疑討論 | |||
| 15:10-15:30 | 休憩 / Break | ||
| 15:30–17:20 | 第2部: トランプ政権下の公正なネットゼロ排出移行 [英語] | ||
| モデレーター: | 堀井 伸浩(九州大学) | ||
| 1: | Perspectives on net-zero and just transition in Asia ヌキ・アグヤ・ウタマ(ERIA エネルギー政策ディレクター/アジア・ゼロエミッションセンター所長) | ||
| 2: | Implications on international supply chains キーリー・アレクサンダー竜太(九州大学) | ||
| 3: | Energy transition and climate security in the Asia Pacific ナンダ・クマール ジャナルダナン(IGES) | ||
| 4: | Sustainable business model innovations for transformative finance 森 晶寿(京都大学) | ||
| Q&A session | |||
| 17:20–17:30 | Closing Session | ||