トレーナー向けトレーニングワークショップ:日本の低炭素技術およびそのベストプラクティス [インド、ベンガルル]

2018年10月15日
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トレーニングワークショップ: 技術セッション

IGES関西研究センターは、2018年10月15日にインドのエネルギー資源研究所(TERI)と共催で、トレーナー向け研修「日本の低炭素技術(LCT)およびその最適な運用手法」をカルナタカ州ベンガルルにおいて開催しました。この研修は、環境省の支援の下、日本-インド技術マッチメイキングプラットフォーム(JITMAP)の活動の一環として開催されました。JITMAPは、IGESとTERIが運用する、日本からインドへの低炭素技術の移転促進を目的とした、様々な関係者が連携するためのプラットフォームです。

本研修では日本の低炭素技術の中から圧縮空気システムを取り上げ、ベンガルル周辺の民間企業のエネルギー管理者とエネルギー診断士、TERIのエネルギー監査員など約50名が参加しました。技術セッションでは、日本の圧縮空気システムの専門家である齋藤 司氏が、システムの基本からその効率的な運用や管理手法まで幅広く説明しました。参加者からは、エアー漏れの特定方法、配管サイズと風速の設計方法、適切な配管長および圧力タンクの中間設置の必要性の有無など、実際の課題に基づく多くの実践的な質問があり、齋藤氏はその改善のための選択肢を提示しました。事後アンケート調査では、90%以上の参加者が研修を通じ圧縮空気システムの最適運用方法の理解が深まり、実際のエネルギー診断やエネルギー管理の場で活用したいと回答しました。研修後、実際の現場における圧縮空気システムの適用状況や管理状況を把握するため、ベンガルルの繊維工場および化学工場を視察しました。その結果、いくつかの改善点がわかり、それを各調査先企業に共有しました。

これ以外にも、IGES-TERIの別チームがアンドラ・プラデシュ州バヒマバラムの水産事業社において電気ヒートポンプを含む冷凍技術に関する適用可能性調査を実施すると共に、水産物輸出振興局(MPEDA)や現地輸出業者等と連携の可能性について協議しました。また、デリーにおいても、インド日本商工会(JCCII)においてJITMAPの活動を紹介し、JICAインド事務所と今後の連携可能性について協議しました。このように、IGESとTERIはインドにおける日本の低炭素技術の普及に向けた様々な活動を実施しています。

報告(282KB)

イベントの詳細

日時
2018年10月15日
会場

TERI Southern Regional Centre, 4th Main, 2nd Cross, Domlur II Stage, Bangalore, India

使用言語
英語
アジェンダ
コンタクト

IGES 関⻄研究センター

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写真

トレーニングワークショップ: 講師と参加者
ベンガルルの繊維企業の圧縮空気システムの視察
水産物輸出振興局(MPEDA)との協議