行動変容ラボ・パートナーシップがマレーシア・クアラルンプールで開催された2025年プラスチック汚染対策のためのASEAN会合(ACCPP)にて正式発足

2025年10月15日
お知らせ

2025年10月14日、5パートナー機関代表による「行動変容ラボ・パートナーシップ」の発足

マレーシア・クアラルンプール、2025年10月14日

IGES(地球環境戦略研究機関)と4つの機関がアジア地域で協働するイニシアチブ「行動変容ラボ・パートナーシップ(Behaviour Lab Partnership)」が、2025年プラスチック汚染対策のためのASEAN会合(ACCPP)において正式に発足しました。

本パートナーシップは、行動科学を活用し、プラスチックの消費・廃棄の行動の変革に向けたASEAN諸国における能力構築を進めることを目的としています。

ACCPPの全体会合「The Science of Change – Launching the Behaviour Lab Partnership in ASEAN」では、5つの創設パートナー機関の代表が登壇し、行動科学は、プラスチック汚染を含む世界的な持続可能性課題対策への有効な手法として活用できることを強調しました。しかし、ASEAN地域の背景や状況に即した研究や政策応用が不足しているのが現状です。このギャップを埋めるために、「行動変容ラボ」を立ち上げ、ASEAN各国の関係者と協働しながら、地域に適した優良事例の創出や国際的な議論への貢献を進めていきます。

IGESは、2025年10月に、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)海洋プラスチックごみに関する地域ナレッジセンター(RKC-MPD)、Rare行動・環境センター(Center for Behavior & the Environment)、世界自然保護基金プラスチックスマートシティーズ(WWF Plastic Smart Cities)、およびドイツ国際協力公社(GIZ)と覚書(MoU)を締結し、正式な共同活動を開始しました。各機関は今後3年間にわたり、共同イベントの開催、共同研究の実施、資金調達の連携などを通じて、共通の目標の達成に取り組みます。

行動変容ラボのもとで、5機関は行動科学を活用し、プラスチック汚染の問題に共同で取り組みます。本パートナーシップの主な目的は以下のとおりです:

  • 公共部門・民間部門・市民社会の間での知見の共有と共同学習の促進
  • ASEAN地域全体における組織間連携の強化を通じた持続可能な行動変容の推進
  • 政策形成、社会参加、持続可能なビジネスモデルを支援するためのツールや教材の共同開発

また、具体的な成果として、2026年に「行動変容プロジェクトのためのモニタリング&評価フレームワーク」を同ラボの初の代表的成果物として発表する予定です。このフレームワークは、誰もが無料で使えるツールとしてASEAN地域でリリースされます。

ACCPPのセッション5にて、5パートナー機関がASEAN地域での進行中の活動や今後の共同計画を紹介。
上段左から:IGES持続可能な消費と生産(SCP)領域ドウェイン・アップルビー副ディレクター、Rare中国行動・環境センター創設者兼所長李诗扬氏、WWF・プラスチック・スマートシティー地域モニタリング・評価・学習 マネージャー ジェシカ・シルイ・チャ氏
下段左から:GIZ ASEAN廃棄物管理改善地域アドバイザー ボナン・ティティアン・ラハルジョ氏、ERIA RKC-MPDプログラムマネージャー 水野 綾子氏。

この行動変容ラボは、IGESがこれまで取り組んできた一連の海洋汚染対策事業を一層強化します。IGESとERIAの協働による「ASEAN地域におけるプラスチック習慣を断つ(Breaking the Plastic Habit in ASEAN)」プロジェクト・シリーズから発展したものです。これまでに、このプロジェクト・シリーズは10件のパイロット事業を6か国で実施し、プラスチック消費や廃棄行動の動機や障壁を明らかにしてきました。パイロット事業は教育機関、地域市場、企業(スタートアップを含む)などで実施されました。

第2フェーズでは、パイロット事業から得られた学びをまとめた総括報告書を2026年2月に発表する予定です。その後、Rareと共同で作成する一連の事例研究を公開する予定です。

さらに、2026〜2027年に予定されている第3フェーズでは、ASEAN諸国の政策担当者の能力強化と政策支援に重点を置きます。