2021年10月13日(水)、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、9月に発表したポジションペーパー「新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックを機にプラネタリーヘルスの回復をめざす、野心的な方向性と実行可能なアクションの提案(Actionable Recommendations and Ambitious Directions for Restoring Planetary Health in the COVID-19 Era: IGES Position Paper 3.0)」に関する動画を公開しました。
このポジションペーパーは、昨年5月にIGESの基本方針として公開した「新型コロナウイルス感染症が環境と持続可能性に及ぼす影響について」、および12月に公開したバージョン2「トリプルR(トリプル・アール)(Response, Recovery, Redesign)の提案」に次ぐ、バージョン3となります。バージョン2発表後の進展を踏まえ、プラネタリーヘルス(健全な地球)の回復に向けた野心的で具体的なアクションを取りまとめたものです。動画では本稿の主執筆者と、国際学術誌「サステナビリティ・サイエンス」のマネージングエディターによる対談形式で、キーメッセージを紹介するとともに、プラネタリーヘルスの重要性について解説します。
ポジションペーパーのバージョン1では、このパンデミックとそれがもたらす広範な影響に対して、短期的・中期的・長期的な観点から分析し、行動することが重要との視点を示しました。続くバージョン2で提唱した「トリプルR」フレームワークはそれを発展させ、パンデミックからの復興を、レスポンス=喫緊の課題解決のための対策、リカバリー=発展経路の変更につながる政策と経済刺激策、リデザイン=公正な移行を加速するための社会経済システムの大転換と定義したものです。今回のバージョン3では、どのようなリデザインが必要なのかについての考察を発展させ、恒久的なプラネタリーヘルスの実現のための具体的な取り組みを示すことに注力しました。これにより、政策立案者のより野心的な取り組みを促すことを目指しています。
IGESは、国内外の関係機関と協力し、このポジションペーパーで示した具体的取り組みを進め、健康な人々と健全な地球に向けた変革を推進してまいります。
動画:「新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックを機にプラネタリーヘルスの回復をめざす、野心的な方向性と実行可能なアクションの提案」
ポジションペーパー:“Actionable Recommendations and Ambitious Directions for Restoring Planetary Health in the COVID-19 Era: IGES Position Paper 3.0” (日本語翻訳版は近日中に公開予定です)