IGESは、3月8日~12日に開催される、第7回アジア太平洋適応ネットワーク(APAN)フォーラムに、フォーラムセッションパートナーとして参画します。
本フォーラムは、「すべての人が気候変動に適応していくための重要な10年」というテーマで、オンラインで開催されます。日本の環境省、国連環境計画(UNEP)のAPAN事務局が主催するこのフォーラムは、アジア太平洋地域で最大の気候変動適応の実践者の集まりです。アジア太平洋地域における適応に関する努力をどのように拡大するかについて一連の提言を策定し、英国グラスゴーで開催される2021年国連気候変動会議(COP26)および中国昆明で開催される2021年国連生物多様性会議(COP15)への貢献とすることなどを目指しています。
IGESは本フォーラムにおいて、主催国である日本の環境省との協力のもと、運営を全面的に支援しています。その中で、以下3つのセッションの共催に加え、最終日3月12日の「ハイレベル・クロージング・セッション」で、IGESは、他のパートナー機関と共に、APANフォーラムでの議論を踏まえて、今後の適応取組についての約束も発表する予定です。
3月9日13:15 – 14:45 (日本時間)
「気候・災害リスクに対する都市のレジリエンス強化に向けた協働の取組」
アジア太平洋地域の都市部における災害リスク軽減と気候変動への適応をテーマに取り上げます。政策プロセス等を通じた能力開発や意識向上、災害リスク軽減と気候変動適応の促進がもたらす機会について議論しながら、同分野における知見共有の場を提供します。
3月10日16:00-17:30(日本時間)
「科学的知見を気象災害に対する社会経済の強靭性強化につなげる取組の現状と課題」
アジア太平洋地域において、「気候変動×防災」のシナジーを高め社会経済的な発展につなげていくために、科学的な知見をベースにした、様々なステークホルダーの協力体制の構築について議論します。
3月11日18:30 – 20:00 (日本時間)
「気候変動適応のギャップを埋めるための努力」
最近、適応に関する2つのフラッグシップ・レポートが発表されました。ひとつは2021年1月14日に出版された『適応ギャップ報告書』(UNDP)、もうひとつは2020年12月18日に出版された『適応の現状と傾向に関する報告書』(GCA)です。これらのレポートは、現在進行中の適応努力、そして適正な適応努力の水準と現実のギャップ等について、最新の知見を示すものとなっています。本セッションでは、その適応ギャップを埋めるための選択肢等について、またこれらの適応ギャップを埋めるための対策として、今般日本が立ち上げたAP-PLATを活用したアジア太平洋地域における適応能力強化を、幅広い関係機関が一丸となってどのように進めるのか、その戦略とプランについて報告します。
IGES主催のセッションの詳細・申し込み方法については、以下のページからご確認ください。
https://www.iges.or.jp/jp/events/20210309-11
第7回アジア太平洋適応ネットワーク(APAN)フォーラムの詳細はこちらからご確認ください。
http://www.asiapacificadapt.net/adaptationforum2020-jp/
【APANとは】
アジア太平洋適応ネットワーク(APAN)は、2009年に世界適応ネットワーク(GAN)の下で国連環境計画(UNEP)によって組織された、アジア太平洋地域で最初の地域適応ネットワークです。APANは、アジア太平洋地域の気候変動適応の関係者の育成・支援を目的としたネットワークで、IGESは2010年よりAPANの地域ハブとして、その活動をサポートしてきました。
【APANフォーラムとは】
適応実践者が集い、気候変動の課題に取り組むために必要な教訓と経験を共有し、実践的な解決策の構築に向けて協力するための、地域プラットフォームです。2010年の第1回開催以来、APANフォーラムは、科学者、若者、そして50カ国以上の代表者が集まり、対話を通じて適応行動のパートナーシップを確立する場に成長しました。