本研究では,アジアの諸都市におけるフィールド調査に基づき,地域ごとの特色の適切な把握,汎用性を踏まえた系統だった制約条件の類型化,技術的な制約条件の整理と途上国における液状廃棄物処理システム整備の基盤情報の体系化,さらに,現地の制約条件に基づいた効果的な液状廃棄物管理戦略を構築する手順の提案を目指した。主な成果は以下の通りである。 ・ KJ 法を援用した参加型手法により,各都市の多様なステークホルダーの参加の下,液状廃棄物管理における潜在的な制約条件を包括的に 9 分類した。データの制約の厳しい途上国都市において制約条件を数値化する方法を構築し,8 都市を対象に数値化およびポートフォリオ化を行うことで液状廃棄物処理システム整備の基盤となる制約条件を体系化した。さらに...