10月9日(水)、地球の持続可能性に関する世界的に著名な科学者であり、プラネタリーバウンダリーに関する研究の第一人者であるヨハン・ロックストローム博士(ポツダム気候影響研究所所長、ポツダム大学地球システム科学教授)がIGES東京サステイナビリティフォーラムを訪問され、IGES職員と関係者に向けて特別講演を行いました。
これは、人類が直面する喫緊の課題に協働で取り組むシンクタンク連合「アース・リーグ」を通じた両機関の協力や、ロックストローム博士らが提唱する課題解決の方向性を分かりやすく示した著書「小さな地球の大きな世界 - プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発」(原題:”Big World Small Planet: Abundance within Planetary Boundaries”)および「Earth for All 万人のための地球 『成長の限界』から50年 ローマクラブ新レポート」(原題:”Earth for All : A Survival Guide for Humanity: A Report to the Club of Rome (2022), Fifty Years After The Limits to Growth (1972))”の日本語版出版へのIGESの貢献、武内和彦IGES理事長とロックストローム博士の長年の交流などにより実現したものです。
講演でロックストローム博士は、プラネタリーバウンダリーに関する最新の科学的知見をもとに、今後の人類の未来を大きく左右する2020年から2030年の「決定的な10年」の半分がすでに過ぎた現在の状況に改めて警鐘を鳴らし、新たに立ち上げた地球の定期健康診断「Planetary Health Check 2024」の活動などを紹介しました。
貴重な時間を割いて講演をいただいたロックストローム博士に改めて感謝申し上げます。
IGESはこれからも国内外の科学者、研究者との交流を通じて、最新の科学的知見にもとづく情報の収集と発信を行い、地球規模の環境課題の解決に貢献してまいります。
関連リンク
- アース・リーグ
- 「小さな地球の大きな世界 - プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発」
- 「Earth for All 万人のための地球 『成長の限界』から50年 ローマクラブ新レポート」
- Planetary Health Check 2024
- ロックストローム博士による最新のTED講演「The tipping points of climate change — and where we stand」