プラスチック汚染防止に関する世界最大のネットワークAlliance to End Plastic Wasteと 戦略的提携に係る覚書締結

2020年11月6日
お知らせ

10月29日、地球環境戦略研究機関(IGES)は、Alliance to End Plastic Waste(アライアンス・トゥ・エンド・プラスチック・ウェイスト、廃棄プラスチックを無くす国際アライアンス)と、今後3年間、双方の強みを活かして都市の持続可能な廃棄物管理を多面的に促進すべく、戦略的提携に関する覚書を締結しました。この協定のもと、IGESと同アライアンスは、以下3点を目指しています。

1.    プラスチック流出防止および廃棄物の階層的管理実現に向けた都市とのプロジェクト共同開発および実践
2.    廃棄物管理および循環経済アプローチに関する情報や知見、ベストプラクティスの共有
3.    多様なステークホルダーに向けたプラスチック汚染対策の優良事例の発信およびアクションの結集

武内和彦IGES理事長は、「プラスチックは私たちの日常生活に広く浸透している一方で、その不適切な廃棄が生態系や環境に多大な悪影響を及ぼし、国際的にも大きな社会問題となっています。コロナ禍に対処するために医療分野や食品分野でのプラスチック利用がさらに増加するなか、今後のグリーン復興や持続可能な都市づくりを進めるためにも、今回の提携が、科学的知見に基づく有用な政策提言に結びつくことを大いに期待しています」と述べました。

Alliance to End Plastic Wasteでプレジデント兼最高経営責任者(CEO)を務めるJacob Duer 氏は、「2050年までに25億人が都市部に住むと予測される中、環境へのプラスチック廃棄物流出削減は、レジリエントで持続可能な都市を確かなものとするために重要です。IGESと私どものアライアンスはこのビジョンを共有しており、双方のリソースおよび専門知識を組み合わせることで、昨今の急速に変化する都市に向けてのソリューションを加速させることができるでしょう」と語っています。

Alliance to End Plastic Wasteは、環境中のプラスチック廃棄物問題を終わらせるという課題に取り組むために、世界中の政府、環境および経済開発NGOおよびコミュニティと提携している国際的な非営利団体で、日本からは、三菱ケミカルホールディングス、三井化学、住友化学などのプラスチックに関わる大手企業も参加しています。

IGESは、プラスチック問題解決や、循環経済、廃棄物管理の高度化を目指して、G7やG20などをはじめとする国際プロセスや、アジア太平洋地域の都市における能力開発プロジェクトに多数取り組んできました。今回の提携により、これらの経験をもとにビジネスセクターとより緊密に連携し、持続可能な都市の実現に向け、さらに実践的な活動を進めてまいります。

関連リンク(英語)
Alliance to End Plastic Waste