2020年5月13日
お知らせ
IGESは、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)および日本政府の主導する「Closing the Loop」プロジェクトにESCAPのパートナーエージェンシーとして協力を始めました。プロジェクト期間は2020年4月から2021年3月までの1年間で、ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイの4カ国の対象都市にて、プラスチック廃棄物の海洋への流出を抑制し、海洋プラスチック汚染を軽減するための活動を実施します。
プラスチックは私たちの生活に欠かせないものであり、その生産量は、1964年の1500万トンから2018年には3億5900万トンへと激増し、今後20年間で再び倍増すると予想されています。一方で、1950年以降に世界で生産されたプラスチックの8割以上がごみとなり、さらにその8割が海洋を含む自然環境に廃棄されています。そのため、世界的にも有数の排出源として知られる東南アジアでは特に汚染が深刻に懸念されています。
本プロジェクトでは、以下2つの活動を実施予定です。
- プラスチック廃棄物の量および質の調査、地方行政による廃棄物管理能力の評価、ドローンや衛星などのデジタルデータを用いた廃棄物管理手法の開発、プラスチック廃棄物の流出およびホットスポットのデジタルマップにおける可視化
- 上記1の結果をもとにした、対象都市での廃棄物流出抑制に向けた資源循環戦略とアクションプランの策定
IGESはデジタルマップと現地調査結果をもとにプラスチック廃棄物フローの分析を行い、各都市の一般廃棄物処理にかかるキャパシティを踏まえて、3Rの促進を中心としたプラスチック廃棄物処理の実践的な活動計画を地方行政とともに策定していきます。