第二期戦略研究計画

事業報告
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地球環境戦略研究機関 (Institute for Global Environmental Strategies/IGES) 第一期戦略研究は、1998 年4 月に始まり2001 年3 月をもって終了する。
第一期研究プロジェクトは、1997 年4 月に設立されたIGES設立準備機構において準備されたが、準備機構は、アジア諸国、ヨーロッパ諸国およびアメリカ合衆国に調査ミッションを派遣し、IGESの研究組織やその運営のあり方のみならず、研究プロジェクトのテーマや研究方法等についても、各国の関係政府機関や国際的研究機関、NGO等の意見を徴した。
その結果、当初、気候変動、都市環境管理、森林保全、環境教育、環境ガバナンスという5 プロジェクトについて研究テーマを設定することとした。なお、海洋環境管理を含む水管理というテーマについてもプロジェクトの立ち上げを求める要望が少なくなかったが、短い準備期間に幅広い分野におけるテーマを絞り込むことが困難であったことから、第一期では水管理というテーマの研究を見送ることとした。プロジェクトのテーマ設定後、それぞれの分野の専門家にお願いして、国際ワークショップの開催や内外の専門家の意見聴取等を行って、各プロジェクト研究の内容、方法、研究計画などを具体化していった。さらにIGES発足後、持続可能な社会を実現するための長期的な目標設定のために、分野横断的な研究を行うべきだとする意見があり、1997 年度後半から、新発展パターンというプロジェクトが発足した。
また、IGES設立憲章は、IGESの果たすべき機能としてプロジェクト戦略研究のほか、人材育成、情報収集・発信を挙げているところから、第一期においては、人材開発、情報システムについて端緒的な事業を開始した。
第一期研究はこのようにして計画され、各プロジェクト・プログラムはこれにしたがって進められてきた。各年度の終わりには理事会および評議員会の非公式会合を開催して、研究や事業の進捗状況について中間報告を行い、理事や評議員の評価および意見を求めた。第一期研究の終了までに各プロジェクトは最終報告書を作成し、IGES研究諮問委員の評価を受けることとなっている。
戦略研究第二期(2001 年4 月から2004 年3 月)を迎えるにあたって、IGES理事長および事務局は、2000 年2 月に開催された理事会および評議員会において、第二期における戦略研究プロジェクトのテーマ・内容の確定および人材開発プログラムの充実、情報収集システムの整備について検討を行う方針を説明し、その承認を得た。検討方針と理事会・評議員会の承認にもとづくその後の検討の経緯については、2 において具体的に述べるが、第二期研究のあり方についての基本的な考え方は次のとおりである。
第一に、第二期研究は、第一期の研究成果と経験のうえにたって、これらを利用して進める。第一期の研究はIGES設立の直後に始まり、研究員の不足等研究体制も確立しておらず、またプロジェクト計画の未成熟とプロジェクト運営についての未経験から、多くの試行錯誤を繰り返さざるをえなかった。それにもかかわらず、プロジェクトリーダーおよび研究員の懸命な努力により、第一期を通じて調査データ、報告書、部外の研究機関や研究者との連携体制など、貴重な知的財産が蓄積されてきた。第二期研究は、これらの財産を継承し、これを最大限有効に利用する。その意味で、第二期の各プロジェクトはできるだけ第一期のプロジェクト研究のテーマを修正・発展させる。
第二は、IGESが戦略研究を行う研究所であることを十分に認識し、対象とする利害関係者(ターゲットとなるステークホルダー)の必要(ニーズ)に対応して、実践的かつ問題解決型の政策提言に結びつく研究を行う。それには、研究テーマを選定する際に、政策決定者を含む利害関係者のニーズを把握し、研究の目標(ターゲット)を明確に意識して研究の焦点を適切に絞り込む。また提言すべき政策を作るにあたっては、それぞれの政策または政策手法について選択肢を用意し、その比較優位性をできるだけ明らかにして利害関係者に利用しやすいものとする。
第三に、第二期の各プロジェクトは相互に情報を交流して連携協力して研究を進めるものとする。さらに、分野横断的なプロジェクトとして、第一期の環境ガバナンス・プロジェクトと新発展パターン・プロジェクトとを統合する長期展望・政策統合プロジェクトを新設して、各プロジェクトの研究メンバーと協力して各プロジェクトの研究成果を分野横断的に取りまとめるとともに、独自に持続可能な開発のための世界サミット(リオ+10 会合)などに向けて、アジアに重点を置いた総合的な環境政策の提言(例えば「アジアにおける持続的な発展」と題する報告書)をとりまとめて、第二期におけるIGESの研究成果を総括することを目指す。第一期のプロジェクト研究については、各プロジェクトが孤立しており、関連する事項についても相互に無関係に研究が進めているという批判があった。
そこで、長期展望・政策統合プロジェクトを新設して、各プロジェクトの相互乗り入れ研究の中核とするとともに、分野横断的なテーマについて有機的総合的な取りまとめを図るものである。

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