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本研究では銅の先物市場、時価市場、純銅スクラップ市場、黄銅スクラップ市場という異なる銅市場を扱い、これらの間に価格連動性が存在するのかを検証することによって、銅スクラップ市場が現状として電気銅市場の代替市場としての役割を果たしているのかということについて見た。分析結果によると、電気銅純度が高く代替的関係にあると予測される先物市場、時価市場、純銅スクラップ市場の間には価格連動性があるのに対し、銅以外に亜鉛などを含む純度の低い黄銅スクラップとの間には価格連動性は存在しないということが示された。この結果から、純度の低いスクラップ市場は電気銅市場の代替市場としての機能を果たすことは難しいと考えられ、銅のスクラップ市場を有効的に活性化させていくためには、純度の違いによって異なる政策で対処していかなければならないといえる。
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