タイ・チュラロンコン大学と研究協力に関する合意覚書(MoA)を締結

2025年8月21日
お知らせ

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES=アイジェス)とタイ・チュラロンコン大学アジア研究所アジア移民研究センターは、2025年8月21日、研究協力に関する合意覚書(MoA)を締結しました。これにより、東南アジア諸国連合(ASEAN)をはじめとするアジア地域における、環境の持続可能性、気候変動へのレジリエンス、包摂的な開発に向けた取り組みを推進する新たな連携を開始しました。

武内和彦IGES理事長とチュラロンコン大学アジア研究所所長であるパヴィカ・スリラタナバン准教授との間で署名された本覚書は、気候変動への適応・緩和、持続可能な都市開発、移住、政策におけるジェンダーと包摂性の主流化といった喫緊の地域課題に対処するための共同研究、能力構築、知識共有の枠組みを提供します。

武内理事長は「本覚書は、アジア研究所アジア移民研究センターを通じ、IGESとチュラロンコン大学との連携強化となるもの」と述べ、両機関がASEANの気候変動と開発の重要課題に連携して取り組み、持続可能性に関する国際目標の達成に寄与する知見と解決策の創出を目指すことを強調しました。

パヴィカ・スリラタナバン准教授は「新たな連携により、環境・気候・包摂性の重要な交点を包含するアジェンダを拡大し、女性、子ども、障がい者、移民コミュニティといった脆弱な立場にある人々の声を聞くだけでなく、政策に積極的に反映させていきたい」と表明しました。また、本覚書は、ASEAN気候変動戦略行動計画(2025-2030年)、女性・児童の権利促進と保護に関するASEAN委員会(ACWC)作業計画、災害管理における保護・ジェンダー・包摂に関するASEAN枠組みなど、ASEANの主要な優先事項に沿うものであるとも述べました。

締結式には、アジア移民研究センター所長兼ACWC女性権利担当タイ代表のラチャダ・ジャヤグプタ准教授、政治学部学術・国際担当副学部長兼同学部ネルソン・マンデラセンター所長およびASEAN政府間人権委員会(AICHR)タイ代表のバヌバトラ・ジティアン准教授、 タイ国家人権委員会元委員長およびAICHR元タイ代表のアマラ・ポンサピッチ名誉教授、ならびに平和紛争研究センター元所長のスリチャイ・ウンガオ名誉教授など、多数の方々が出席しました。

本覚書の下、IGESとチュラロンコン大学は、持続可能でレジリエント、かつ包摂的なアジアの実現に向けて、実践的な研究活動を連携して進めていきます。

チュラロンコン大学アジア研究所アジア移民研究センター(ARCM)について
チュラロンコン大学アジア研究所のアジア移民研究センター(ARCM)は、社会科学研究における国際的な研究拠点です。前身は、1987年に「インドシナ難民情報センター」として設立され、カンボジア、ラオス、ベトナム、およびその他の東南アジア諸国からタイへ亡命を求める難民の移動に関する研究を担ってきました。タイにおけるインドシナ難民危機が沈静化し、包括的行動計画(Comprehensive Plan of Action)の下で難民キャンプが閉鎖される中、同センターは、東南アジアの新たな難民問題に研究対象を拡大し、1995年に「アジア移民研究センター」として再編成されました。現在では、東南アジアにおける様々な形態の国際移住に関するプロジェクトを実施するに至っており、特に、タイを送り出し国・受け入れ国・通過国として位置づけた研究に重点を置いています。