IGESにIPBESシナリオ・モデルタスクフォース技術支援機関を設置

2024年3月8日
プレスリリース

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、日本国環境省との協力のもと、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)シナリオ・モデルタスクフォースの技術支援機関(Technical Support Unit: TSU)を2024年3月1日にIGES東京サステイナビリティフォーラム内に設置しました。

IPBESシナリオ・モデルタスクフォースは、生物多様性等について将来起こりうる状況を予測するシナリオおよびシナリオ策定に使用するモデルに関するプログラムの実施など、各種のIPBES評価プロセスに対し、シナリオ・モデルに関する助言や支援を行うために設置されました。IGESは、このタスクフォースが今後、生物多様性の2030年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の実施について、進捗状況の評価等に必要な科学的情報を提供することを期待しています。

IGESは、これまでもIPBESの「生物多様性・生態系サービスに関するアジア・オセアニア地域評価」「侵略的外来種に関するテーマ別評価」のTSUをホストし、各評価報告書作成を支援してきました。これらの実績をもとに、アジア太平洋地域における唯一のIPBES TSUのホスト機関として、本タスクフォースに対しても貢献してまいります。

IPBESは、生物多様性分野の科学と政策のつながり強化に向けて2012年に設立された政府間機関です(事務局:ドイツ・ボン/現在145カ国が参加)。科学的評価、能力養成、知見生成、政策立案支援の4つの機能を柱に、地球規模での生物多様性と生態系サービスの現状、変化とその要因、人類への影響などについて明らかにする政府間プラットフォームとして、世界中の科学者の研究をもとに科学的な分析評価と政策提言を実施しています。気候変動分野で同様の活動を進める気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の例から、「生物多様性版のIPCC」とも呼ばれています。

関連リンク
環境省報道発表:IPBESシナリオ・モデルタスクフォース技術支援機関の設置について https://www.env.go.jp/press/press_02828.html
IPBESウェブサイト:https://www.ipbes.net/