11月30日、IGESとアジア開発銀行(ADB)は、更なる関係強化を目的とした新たな協力協定(Cooperation Arrangement)に署名しました。オンラインで開催した署名式には、両者の代表として、武内和彦IGES理事長とバンバン・スサントノADB副総裁が出席しました。両者の関係は、アジア太平洋地域全体における、環境的に持続可能な成長を支援するための覚書(Letter of Intent)に署名した、10年前の2010年12月にまでさかのぼります。その間両組織は、アジア太平洋地域の発展途上国がその国や地域の環境目標を達成できるよう、これらの国々への支援を目的とした多くのプログラムやプロジェクトで協力してきました。
今回の合意により、IGESとADBは、アジア太平洋地域全体の気候変動への取り組みと環境の持続可能性の向上に向けて協力していくことを表明しました。両組織の優位性は相互に補完的なものとなっており、ADBは開発金融・政策支援機関として、IGESは環境と開発に関する戦略的研究機関として、戦略研究の実施、能力構築、プロジェクト・プログラム開発への参画などを行っています。
ADBとIGESは、主に気候変動(パリ協定第6条・炭素市場、気候行動と支援の透明性の向上、コベネフィット、アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム、アジア太平洋適応ネットワークなど)、環境管理(持続可能な開発目標、持続可能な都市とインフラ、持続可能な消費と生産、循環経済、コロナ禍からの復興を含む)の2つの分野について、共同イベントや会議、研修、能力構築、共同出版、優良事例の共有、共同分析・調査などを通じて、情報・知識の共有を強化していきます。
アジア開発銀行(ADB)
https://www.adb.org/who-we-are/about (英語)
https://www.adb.org/ja/offices/japan/main(アジア開発銀行駐日代表事務所)