SDGsを深く理解するための1冊 「小さな地球の大きな世界」 ~プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発~ 日本語翻訳版販売開始・著者 ヨハン・ロックストローム博士 来日講演

2018年7月10日
プレスリリース
小さな地球の大きな世界

公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)は 2018 年 7 月 10 日、武内和彦 IGES 理事長および石井菜穂子地球環境ファシリティ(GEF)統括管理責任者(CEO)の監修による、「Big World Small Planet – Abundance within Planetary Boundaries」(2015 年 Johan Rockström、Mattias Klum)の日本語翻訳版「小さな地球の大きな世界 - プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発」を丸善出版より販売開始いたしました。

プラネタリー・バウンダリーは、2015 年に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の基礎となった概念です。著者のロックストローム博士はこの概念を主導する科学者グループのリーダーであり、本書は SDGs をより深く理解するのに役立ちます。私たちは、地球上の自然には限りがなく、それを使ってどこまでも豊かになれると誤解してき ました。しかし、人類の活動の爆発的な拡大により地球は限界に近づき、増え続ける異常気象、生物種の大量絶滅、大気や海洋の異変など、地球は私たちに重大な警告を発しています。いまこそ、地球環境が安定して機能する範 囲内で将来の世代にわたって成長と発展を続けていくための、新しい経済と社会のパラダイムが求められています。

本書は、科学的なデータと美しく印象的な写真を用いて地球の状況を示したうえで、人間と自然の関係を再構築するプロセスを提示し、その実現への励ましを与えてくれます。

 

ヨハン・ロックストローム博士来日講演

2018年7月18日、19日にパシフィコ横浜にて開催される「持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム 【ISAP2018】」では、原著の著者、ヨハン・ロックストローム博士をお招きし、日本語翻訳版の監修者である石井菜穂子 GEF CEOとともに、同じく監修者の武内和彦 IGES 理事長がモデレーターを務めるパネルディスカッションにご登壇いただきます。「持続可能な開発の推進にむけて~プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)を再考する~」と題したパネルディスカッションでは、他にも、有馬利男 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン代表理事、ヘンリー・ムテンベイ ワンガリ・マータイ平和環境学研究所所長、梅本和秀 北九州市副市長、中井徳太郎 環境省総合環境政策統括官にご登壇いただき、持続可能な社会の実現を目指し、環境・社会・経済面などでの統合的で革新的なアプローチを検討し、変革的行動を促進するための具体的な方策を議論していただきます。また、ロックストローム博士、石井CEO、武内理事長による出版記念講演も予定しております。参加ご希望の方は広報担当宛に email にてご連絡ください。

ISAP2018 詳細 https://www.iges.or.jp/isap/2018/jp/index.html

なお、書評をご執筆いただけるメディアのみなさまに限り、無償で本書をご提供させていただきます。ご要望の方は広報担当まで、掲載媒体、掲載予定日とあわせて、email にてご連絡ください。

広報担当: 庄(しょう)/香取(かとり) email: [email protected]

 

小さな地球の大きな世界 - プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発 概要

ヨハン・ロックストローム、マティアス・クルム 著
武内和彦、石井菜穂子 監修
谷淳也、森秀行ほか 訳
丸善出版 定価(本体3,200円+税)
詳細:https://www.maruzen-publishing.co.jp/item/b302784.html
原著:Big World Small Planet: Abundance within Planetary Boundaries (Bokförlaget Max Ström)

ヨハン・ロックストローム(Johan Rockström)
ストックホルム・レジリエンス・センター所長、ストックホルム大学教授(水資源と地球の持続可能性)。地球の持続可能性に関する世界的に著名な科学者。本書の中心的テーマでもあるプラネタリー・バウンダリーに関する研究を主導。政府、国際政策プロセス、ビジネス・ネットワークのアドバイザーとしても活躍し、一般向け著書のほか 100 を超える学術論文を執筆。

マティアス・クルム(Mattias Klum)
スウェーデン出身のフリーランス写真家、映像作家。絶滅危惧種、自然環境、危機に瀕する少数民族をテーマに取材し、「ナショナル・ジオグラフィック」誌等に寄稿。世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーに選出されたほか、国際自然保護連合(IUCN)、世界自然保護基金(WWF)の親善大使を歴任。