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令和5年度内閣府補正予算 戦略的な研究開発の成果による国内外での社会実装・市場創出の加速 ASEAN地域サプライチェーンの ネイチャーポジティブ化推進に関する調査研究
日本は、パーム油や天然ゴム、木材を始め多くの自然資源の輸入を通して、ASEAN諸国の自然資本に大きく依存している。近年では、自然資本を損なう持続不可能な生産に気候変動の影響も相まって生物資源生産が不安定化しつつあり、日本にとってはASEAN地域における生物資源確保にまつわる経済安全保障問題とも捉えられるようになっている。従って、日本企業による持続可能な生物資源調達の推進により、日本の経済安全保障と併せて、調達先の国々の自然資本の保全と再生、すなわちネイチャーポジティブに貢献できる可能性がある。
そのために重要な動向に、2023年9月に発表された自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)による情報開示提言があり、これを受けて、各国の企業にはサプライチェーンを含む事業活動の自然への依存・影響や関連リスク・機会の評価と情報開示がより一層求められている。TNFDにより自然情報開示の枠組みや概念整理が進んだが、その実践はまだ途に就いたばかりで、企業がこれを追加的な負担ではなく、ビジネスのネイチャーポジティブ化の推進力として活かしていくためには、その実践の方法論の開発と実証、ならびに企業のこうした取組に対する政府の支援が求められている。
以上を踏まえ、本事業は、日本企業がASEAN諸国に大きく依存する自然資源のサプライチェーンのネイチャーポジティブ化推進に向けた情報収集及び方法論の検討を行い、その成果を実践につなげるために、日本の関係各省に向けた政策提言を行う。また、日ASEAN協力50周年を迎えるに際して、本事業の実施を通したASEANとの連携強化にも留意する。なお、自然環境政策では、昆明・モントリオール生物多様性枠組み(GBF)を受けた生物多様性国家戦略2023-2030の基本戦略の1つに「ネイチャーポジティブ経済の実現」が掲げられており、日本とASEAN諸国との貿易のネイチャーポジティブ化がその達成に向けて重要であるだけでなく、GBF下のASEAN地域各国の生物多様性目標の達成にも貢献するものである。
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