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~概要より~
企業が関連するSDGsデータを投資家に提供することで、投資家が情報に基づく決定を行い、直接的な資本が実社会に正のインパクトを与える投資へと振り向けることができる。
SDGsの達成は大きなビジネス機会をもたらしうるが、逆もまた然りである。SDGsのゴールに到達しない場合、企業とその財務、ひいては投資家の財務リターンに大きな負の帰結をもたらす可能性がある。
そのため投資家は、関連の深さ、規模、期間、割合を含め、SDGsのターゲットへの貢献に企業が及ぼす(実際的および潜在的な)正・負の影響、企業のSDGsに対する追加的な貢献、そして予想とは異なる影響がもたらされる可能性について知る必要がある。このようなデータは信頼でき、高品質でステークホルダーとの対話に基づくものでなければならない。本書が示す10の主要な推奨事項は、投資家の様々なアプローチの内容と、投資家に関連するSDGsの企業報告に不可欠な要素を提供する。それらは、「実践ガイド」に記載されている推奨事項を補完するものである。
SDGsに関する報告は、率直かつ読み手にわかりやすい基準で、企業の具体的目標と進捗状況を示すべきである。また、企業は、主に外部の社会的および自然的環境へのリスク要因とインパクト、とりわけ人と環境に対するリスクを考慮すべきである。SDGs報告では、ビジネス戦略と財務パフォーマンスへのインパクトの含意を議論し、現在および将来のシナリオを視野に入れつつ、SDGsのデータがなぜビジネスにとって重要かについて企業の考えを提示する必要がある。報告の頻度と形式は、投資家とのエンゲージメントを通して決定されるべきであるが、報告書におけるデータは簡潔で一貫性があり、最新かつ比較可能であるように努めるべきである。
Remarks:
英語版はGRI、PRIと国連グローバル・コンパクトの発行物であり、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)協力の下、IGESが翻訳作業を行いました。
同じ「SDGsに関するビジネス・レポーティング」シリーズには、「SDGsを企業報告に統合するための実践ガイド」と「ゴールとターゲットの分析」もあり、日本語版が既に発行されています。
・「実践ガイド」(日本語版:IGES翻訳)は以下よりダウンロードいただけます。
https://iges.or.jp/jp/pub/practical-guide-jp/ja
・「ゴールとターゲットの分析」(日本語版:国際開発センター翻訳)は以下よりダウンロードいただけます。
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