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令和3年度は、英国がG7議長国、イタリアがG20議長国として、それぞれ環境大臣会合及びサミットが開催され、また環境大臣会合に先立ち準備会合が開催された。本年度のG7及びG20は、4月に「気候サミット」を開催するなど、気候変動対策に積極的な姿勢を見せてきたバイデン大統領を初めて迎えての開催となった会合であり、気候変動や関連する議題について、G7環境大臣会合(5月)及びG20環境大臣会合(7月)において野心的な内容に合意することが期待されていた。これらの成果や機運は、その後11月に英国によって開催される、国連気候変動枠組条約第26回締結国会議(COP26)に繋がることが望まれた。また、生物多様性分野では、同年の生物多様性条約(CBD)第15回締約国会議(COP15)にて、2020年以降の生物多様性枠組について議論されることが想定されていたため、本会議に繋がる議論及び成果が望まれた。
我が国は2019年にG20の議長として大阪でサミットを、軽井沢で持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合(軽井沢大臣会合)を開催した。特に後者はG20史上初めて環境大臣が一堂に会する機会となった。我が国がG20に導入し、2020年サウジアラビアに引き継がれた環境ワークストリームを、2021年はイタリアが引き継ぎ、G20環境大臣会合を開催することとなった。また、我が国は昨2020年のG20会合以前にも、2016年にG7議長国として伊勢志摩サミット及び富山環境大臣会合を開催した経緯がある。2021年のG7及びG20環境大臣会合及び準備会合等の議論にあたっては、これらの会合で我が国がまとめた成果(例えば、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」や「富山物質循環フレームワーク」等)が十分に活用されるよう準備を行い、議長国をはじめ参加国と協議、調整を進めていく必要があった。
このような背景を踏まえて、本業務では、令和3年における「G7環境大臣会合、ジョイントワーキンググループ及び準備会合(以下、「G7会合」という。)」及び「G20環境大臣会合及び準備会合(以下、「G20環境会合」という。)」に関する支援等を行った。特に、会合の成果が環境政策の推進に資するよう、議論に必要となる資料の収集・分析、成果文書案の分析、報告書の作成等を行い、また同会合や準備会合等に関する支援等を行った。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的感染拡大によって、本業務の対象となるほとんどの会合はオンラインで開催されたが、G20環境会合の一部会合はイタリア・ナポリで開催された。
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