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2022年6月、ドイツ・ボンで開催された国連気候変動枠条約(UNFCCC)第56回補助機関会合(SB56)において、まだ一部手探りの状態ではあったが、第1回グローバルストックテイク(GST)の第1回技術的対話が実施された。パリ協定の下で実施される各国の行動・支援は、世界全体で見て長期目標の達成に足りているのか。足りない場合、いかに各国の目標引き上げにつなげられるか。この重要な問いに答えるべく1回目の技術的対話が予定の通り実施されたことは歓迎すべきである。
第1回技術的対話を終えて、GST本来の目的である次の各国が定める目標(NDC)の更新・強化への情報提供を実現するためには、課題も明らかになった。 また、公式なGSTプロセスをきっかけとして、非政府アクターの取り組みが確実に活発化しつつある。環境NGO、地域ネットワーク、国際機関、大学、研究機関等の非政府アクターが、GSTプロセスに自ら意見書を提出する、あるいはそこでの議論を国内に向けて独自に発信する、そういった動きである。
今後は公式なGSTプロセスにおいてパリ協定実施のギャップに対する具体策を生み出す対話の構築を追求し実践すると同時に、いかに非政府アクターによって創出されるメッセージを各国のNDCの更新・強化に活用できるのか注目していく必要がある。
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