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東京都とKL市の都市間連携事業「T2KLLCS」(実施期間:2019年度~2021年度)では、KL市における低炭素社会/2050年ゼロカーボンシティ形成に向けて、東京都のノウハウを移転しながらKL版の低炭素・ゼロカーボンビルディング実現・普及の制度構築を目指し、KL市保有の1955の公共建築物のエネルギー消費実態調査、削減ポテンシャルの推計、優先的に省エネ改修すべき公共建築物の選定、ガイドライン策定等の支援を行った。
その結果、KL市では公共建築物4棟の投資改修計画の策定・市独自の予算の確保がなされ、建物物制度だけに止まらず、2050年までにゼロ・カーボンを実現するために公共建築物・施設での太陽光導入が進められた。更にKL市長が新しいカーボンニュートラル街区の計画を発表した際は、民間側の推進力となりうるAEON社の関係者を東京都が紹介するなど、東京都が伴奏することでKL市の脱炭素都市への道筋が開けていった。また、東京都が打ち出した2030年カーボンハーフの取組みなど、様々な取組・ノウハウが紹介された。
最終年度にあたる今年度は、KL市の1955棟の公共建築物をシステマティックに省エネ化するため、東京都が都有施設の省エネ化を促進するにあたり使った手法等を紹介するだけでなく、KL市の組織体制(限られた人員)で市有施設の更改を効率的に進めるKL版の「省エネ・再エネ導入の標準仕様・デザイン(LCBS)」のドラフト、LCBSと一緒に利用するKL版の「削減ポテンシャルの簡易推計ツール」の案、KL市の各部署がLCBSの適用を順守するための運用体制を提案し、市有施設における低炭素ビルディングの制度基盤の恒常化を目指した。また、新しいカーボン・ニュートラル成長センターとして発表されたワンサマジュ地区の具体的な開発構想の策定に取りかかり、20の有望なアクションを市民との意見交換会から特定した。
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