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2015年9月に持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals; SDGs)を含む2030アジェンダが採択され、5年以上が経過した。その間、各国政府、国内外の企業や地方自治体、市民社会等の間でSDGsの認知度が高まり、SDGs達成に向けた取組が本格化している。我が国においても首相を本部長、全閣僚を構成員とするSDGs推進本部が2016年5月に設置され、SDGs実施指針が決定された。その後、SDGs推進本部はSDGsアワードの表彰やSDGsアクションプランの策定・改定を継続しており、国内ステークホルダーのSDGs取組を積極的に後押ししている。環境省においては、環境側面からの経済・社会課題の同時解決を目指し、SDGsに関する国際的な動向や関係ステークホルダー等の取組・検討状況の情報収集を行うとともに、2016年度よりSDGsの先駆的な取組に関する情報を広く共有し、多様なステークホルダーの行動を有機的に結びつけるためにSDGsステークホルダーズ・ミーティングを開催してきた。また2020年4月に「環境省事業のPDCAサイクルへのSDGsの組込みパイロット・プログラム」(SDGsパイロット・プログラム)を開始。本プログラムでは、環境省が実施する事業の主目的のSDGs項目と、副次的効果が期待される複数のSDGs項目についてそれぞれ目標を設定して実施し、その成果を把握・点検して、次年度の事業に反映するPDCAサイクルの仕組みを構築するため試行的な取組である。環境省はこれを他府省に先駆けて実施しており、本プログラムを通じて、環境省が実施する事業で目指すSDGsの様々な目標が、国内外の多様なステークホルダーが実施する取組の目標と紐付けされ、SDGs推進のための取組のスケールアップやパートナーシップが強化されることが期待される。また、この取組を国内外に積極的に発信し、SDGsおよび2030アジェンダの推進に貢献することとしている。そこで本業務においては、SDGsパイロット・プログラムとSDGs実施指針を推進し2030アジェンダに貢献することを目的に、(1)持続可能な開発に関する国内外の動向調査及び情報発信等、(2)新たな国際環境規範のあり方に関する調査及び検討会の開催、(3)国際社会への情報発信について、環境省担当官と協議の上、遂行した。
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