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適応に関する世界全体の目標(Global Goal on Adaptation: GGA)とは、2015年に採択されたパリ協定において定められた気候変動適応に関するグローバルな目標であり、温暖化を2度未満に抑えるという目標(緩和目標)に並ぶ、パリ協定の支柱の一つである。2021年の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において併催されたパリ協定締約国会合(CMA3)では、GGAに関するさらなる協議のため、「GGAに関するグラスゴー・シャルムエルシェイク作業プログラム」(通称 GlaSS)の設置が合意された。GlaSSはその名の通り、英国・グラスゴーで開催されたCOP26とエジプト・シャルムエルシェイクで開催されるCOP27を繋ぐ2か年の作業プログラムであり、年に4回、計8回のワークショップを通じてGGAに関する議論の場を締約国に提供する。2022年6月に独・ボンで開催された第56回補助機関会合(SB56)では、GlaSSの初回ワークショップが開催された。本稿では、GGAを概説するともに、SB56での結果を踏まえ、COP27に向けた議論の課題と展望について考察する。
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