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Discussion Paper
10 月25 日からのCOP 5(ボン)にむけて,気候変動問題の国際交渉は,いくつかの論点が浮かび上がってきている.その中で特に注目されるのは,京都メカニズム関連の動きであろう.COP 5 自身は特に大きな意志決定を行うことは期待されていないが,COP 6 に向けて,どう問題点の同定と整理を行い,それにつなげるプロセスをどう設置するか,という観点から重要なものとなろう.このような国際制度設計交渉の背景として,OECD 諸国の中には新たな政策措置,特に経済的手法である課税手段や国内排出権取引制度導入の動きが見られる.注目すべきは,産業界自らが積極的に(炭素税の代替措置として)排出権取引制度を促進しようとする動きを見せていることであろう.
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1997 年12 月に採択された京都議定書は,Annex I 国と呼ばれる(旧ソ連/東欧圏諸国を含んだ)先進国に対して,温室効果ガス排出量に関する「数値目標」の設定と,同時に市場を活用したいわゆる「京都メカニズム」の導入を決定した.数値目標は,Annex I 平均で,1990年水準から5%削減というかなり厳しい目標であると同時に,市場を活用した(理想的にはコストが最小となる)柔軟性メカニズムが導入されたことの意義は,かなり大きいものといえる.ここでは,京都メカニズムの中の中核となる排出権取引に関して,簡単に解説する.
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カナダのトロントで開かれた排出権取引二つの会合(国内制度に関するものと国際制度に関するもの)に参加してきたが,それらの内容はかなり示唆に富むものが多く有益であったため,背景,内容の解説やわたしの私見を踏まえながら,比較的詳細なレポートとして作成した. Remarks: Workshop on Progress Toward Development of Domestic Emissions Trading Programs for Greenhouse Gases: A Comparison of Progress around the World 1–3 March 1999
Discussion Paper
ベースライン設定問題は,CDM の制度設計における投資側へのインセンティブ設定(クレジット生成)において,決定的な位置づけにある.しかしながら,その概念の明確さにもかかわらず,設定方法は技術的にかなり難しい.むしろこの問題は,「追加性」をどのように「定義」するか,という問題と解釈される.このペーパーでは,ベースライン設定のCDM スキーム全体の中の位置づけの明確化,さまざまな方法論の類型化,および横断的な問題などの同定を行った.それをベースに,取引コストを下げるために重要な「規格化」の」可能性を論じた. さらに,実際にCDMが今後ステップを踏んで発展していく過程を考察することにより,上記の技術的課題などを解決するにはどのようなアプローチが考えられるか という点に関して,メニューを検討し...
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気候変動問題に関する京都議定書では,Annex I 国に対する数値目標の設定と同時に,排出権取引などの「国際的」柔軟性メカニズムも導入されることとなった.その一方で,「国内」措置実施の重要性に関しても認識され,それが第6,17 条に規定されている「補完性(supplementarity)」の原則という形で表現されている. この「補完性」の取り扱い方法として,EU 等からは「取引される排出量への制限」という方法が提案されているが,ここでは,本来の議定書の精神に立ち戻り,議定書第2 条の「国内措置側」からのアプローチとして,「物理的な共通パフォーマンス原単位の開発」という形の,新たな提案を行い,それによって国際的取り組みの発展と同時に,Annex I 国内の取組を促進させる方法を論ずる.