EU木材規則に対応した欧州の木材関連事業者の取組

In 木材情報
Volume (Issue): 2021年6月号
Non Peer-reviewed Article

EU木材規則(EU Timber Regulation)は正式名称を、「木材・木材製品を市場に出荷する事業者の義務を定める欧州議会および欧州理事会規則」と言い、2010年に公布され、2013年に全面的に施行された。EU木材規則は、木材関連事業者に対し、違法に伐採された木材を欧州市場に供給することを禁止するだけではなく、取り扱う木材が違法に伐採されたものである可能性(=リスク)を評価し、リスクがあればその低減措置を取るデューデリジェンス(以下DD)を行うこと、そのためのデューデリジェンスシステム(以下DDS)を構築することを義務づけている。しかし欧州の事業者のこの規則に対する対応状況の報告例は少ない。

EU木材規則と同様の目的を持った法律として、日本でも2016年にクリーンウッド法が制定されたが、これにどのように対応するか事業者が試行錯誤している状況が続いている。その参考に資するため、林野庁は「追加的措置の先進事例収集事業」を2019年に実施した。具体的にはEU木材規則が適用されているスウェーデン、フィンランド、ドイツ、英国、オランダ、ベルギーにおいて、EU木材規則の監督官庁、業界団体や個別の木材関連事業者に対し、EU木材規則の執行や対応状況に関するヒアリング調査を行い、その報告書を林野庁のクリーンウッド・ナビ上で公開している。林野庁の報告書では国ごとにまとめられているが、共通する動向もあり、本報告では各国を横断してEU木材規則への対応や影響を整理した。

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