炭素税の企業経営に与える影響分析

Event: 環境経済・政策学会2019年大会
Date: September 28-29, 2018
Conference Paper

カーボンプライシングによる産業分野への影響を把握する方法としては、経済モデルシミュレーションにより、産業部門ごとにその影響を定量化する方法が用いられることが一般的であり、各部門に対する全体的な影響は、減免措置の制度設計などにおいて有益な情報となりうる。しかし、「2050年までの温室効果ガス大幅削減に向けた経済的措置に関する調査・検討」(IGESほか 2016)における「日本での本格的炭素税導入をめぐる議論」では、カーボンプライシングは、個々の企業にとって短期的にエネルギー及び原材料の調達コストの上昇のみを意味すると受け止められることが多い。これは、経済モデルシミュレーションで収益が増大しうる部門が発生しうると予測されたとしても同様であり、個社レベルで経済効果や税収還元により利益が増大すると意識されることは少なく、このような懸念はカーボンプライシングの導入における大きな障害となっていると考えられる。そこで、本研究では、経済モデルシミュレーションにより予測されたカーボンプライシングによる経済影響を個社レベルの財務会計に反映させることで、個社の利益に対する影響を分析した。

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