激動中国:その31 地方政府における気候変動政策の取り組み:広東省(前編)

In 隔月刊 地球温暖化
Volume (Issue): 2022/11
Non Peer-reviewed Article
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1979年は中国改革開放の元年である。中国政府が広東省の深圳、珠海、汕頭の3市に、福建省の厦門市の4つの都市を「経済特区」として指定した年であるからである。1988年に海南経済特区が追認され、経済特区は5つの都市までに増えたものの、3つの経済特区を抱えた広東省は、目覚ましい経済発展を遂げつつ、常に改革時代の最先端を走ってきた。

中国国土面積のわずか1.9%を占める広東省は、全国人口の8.9%に相当する1.26億人の常住人口、つまり日本人口にほぼ匹敵する人口を抱えている。広東省は世界からの資金と技術の受け皿として、そして国際貿易の玄関口として、連続32年間、国内地域GDPのトップの座を守っている。2020における広東省のGDPは11兆元(訳180兆円)であり、全国GDPの10.9%を占める。それは、1978年の596倍、2010年の2倍に相当する。

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