持続可能な都市 (北九州アーバンセンター)

グリーン経済 / グリーン成長に関する第4回ミャンマー・フォーラム
「ASEANの環境モデル都市を目指して~マンダレー市と北九州市の廃棄物分野における 都市間協力の可能性」マンダレー分科会を開催


  • GEGGマンダレーセグメント
    開会セレモニー

IGES北九州アーバンセンターは、北九州市及びマンダレー市開発委員会(MCDC)とともに、「グリーン経済/グリーン成長に関する第4回ミャンマー・フォーラム」(GEGG)の場でパネルディスカッションを開催しました。北九州市・アジア環境都市機構事業の一環として行ったものです。

GEGGは、同国政府及び関係機関が一堂に会して、ミャンマーの持続可能な開発について、海外から有識者を招聘し最先端の知見を共有するフォーラムで毎年開催されています。今年は首都のネピドーとミャンマー第2の都市マンダレー市の2箇所で実施されました。約400名が参集するなか、ネピドー部会ではテイン・セイン大統領が出席し、低炭素で気候変動に対応可能な経済開発に意欲的な姿勢を国内外にアピールしました。

マンダレー市で行ったIGES主催パネルディスカッションでは、定員を超える約100名が来場。マンダレー市長、アウン・マウン氏は、開会挨拶で、マンダレー市はグリーン都市を標榜していること、そのためには自ら変革(Transformation)していかねばならないことを強調しました。

事業名 グリーン経済/グリーン成長に関する第4回ミャンマー・フォーラム(GEGG) マンダレー部会「ASEANの環境モデル都市を目指して~マンダレー市と北九州市の廃棄物分野における都市間協力の可能性」
日時 2015年2月6日(金)
場所 マンダレー大学(ミャンマー)
主催 GEGGミャンマー協会、ミャンマー国環境保全森林省ほか 【分科会主催:IGES】
協力 日本国環境省、IGESほか
参加者 約100名(定員80名)
プログラム » ダウンロードはこちらから(154KB)
概要及び提言 » 詳細はこちら(英語)
参考 グリーン経済/グリーン成長に関する第4回ミャンマー・フォーラム(GEGG)
・ネピドー部会(2月3~4日)(国際コンベンションセンター)約400名
・マンダレー部会(2月5~6日)(マンダレー大学)
関連リンク Greeen Economy Green Growthウェブサイト
写真 » 詳細はこちら
セッションサマリー

人口急増と廃棄物増加への対応
トゥイン・マンダレー市副市長による基調報告では、人口の急増に伴い廃棄物排出量が過去10年間に3倍に増加していること、ごみを排出する住民の意識や参加が十分でないことが紹介されました。これに対して、北九州市からは、同市における環境教育/学習のシステムのほか、外部資金を活用して中国上海市と取組んだ環境教育協力プロジェクトの事例を紹介しました。IGES北九州アーバンセンターからは、北九州市が取組んだスラバヤ市、セブ市との廃棄物管理分野での都市間協力の事例を紹介。地域コミュニティをはじめとする関係ステークホルダーを巻き込んだ地域における廃棄物管理によってごみ排出量の削減を達成できた経験を伝えました。

廃棄物は「人の行動様式」の問題

報告に対するコメントとして、IGESのピーター・キング氏から、1)廃棄物管理はインフラの問題ではなく、人間の行動様式をどう変えていくかという問題であること、2)廃棄物問題は、都市衛生、都市景観、大気環境管理などの他の都市管理分野と統合する形で取組む必要があること、3)そして廃棄物管理は、途上国だけではなく、世界の都市共通の課題であること。スラバヤやセブの事例に学べるものも多いという意味で、廃棄物分野での南・南協力は極めて有効である、などを指摘しました。

“マンダレーをASEANの環境モデル都市へ”:各ステークホルダーの想い

パネル討論では、ASEANの環境モデル都市、マンダレー市となるためにどこから始めるべきかについて、各ステークホルダー代表からの意見を交えて議論しました。 リサイクルビジネス経営者からは、1950年に操業を始め今ではガラス瓶、ジュート袋、紙、アルミ・銅・鉄、プラスチック及びペットボトルを扱い、地域の雇用創出に貢献していることを報告。他方、リサイクルの過程で大気や水質の汚染が引き起こされていることにも言及しました。

大学からはごみ処理に関する住民意識がまだ十分ではないこと、ごみ回収の非効率性を指摘。また、環境モデル都市の要件として、都市計画の見地から都市生態系を維持することが重要であるとし、都市部河川/水路の浄化を提案しました。

マンダレー市清掃局からは、新たに導入した音楽を利用したごみ回収方式を紹介、市民が意識を変える必要性について言及しました。教育省基礎教育局からは、全てのマンダレー市民がごみの分別収集システムを理解して実施することが必要とし、小学生課程から環境教育を取り入れることを提案しました。そのうえで、環境教育に関する技術支援を求めました。

住民代表からは、殆どの住民はなぜ分別収集が必要なのか理解していないと率直に意見を述べたうえで、行政に対して計画的に住民を啓発し、家庭や学校、職場などで実践できるよう求めました。自己学習と訓練の必要性についても触れ、学校教育の重要性を指摘しました。具体的な実践については、タウンシップ単位ではなく、さらに細かなストリート単位から始めたほうがよいと提案しました。

マンダレーの豊富な歴史的文化や自然資源を活かせば、マンダレーを持続可能な都市にすることは容易にできるはずだ、と力強く締めくくりました。

次のステップに向けて

最後に議長を務めたIGESクマラ研究員によるまとめ/提言として、1)市民意識を啓発するための教育は学校から始めてはどうか、北九州の経験を参考に新しい学習スタイルを検討してはどうか、2)地域コミュニティを上手く巻き込んでごみの分別収集に挑戦してみてはどうか、3)教育/能力強化はマンダレー市にとってとても重要な分野、新しい教育/学習システムについて検討すべき、と提案したうえで、これらについて引き続き両市の間でフォローアップすべきであると結びました。

今回、全国レベルで開催されたGEGGフォーラムの機会を活用して、マンダレー市と北九州市との間で始まった廃棄物分野での都市間協力をテーマとしたパネルディスカッションを開催しました。冒頭の開会セレモニーでは、マンダレー州知事(H.E U Ye Myint氏)ほか、 GEGGミャンマー協会議長(U Thein Tun氏)の両氏が、それぞれの挨拶の中でマンダレーと北九州市の都市間協力に注目していることに言及されました。今回の取組みは、GEGGに参加された国内外の関係者に幅広く北九州市の都市間協力の取組みを知っていただく機会となりました。これを受け、次年度についても北九州市とともにMCDCとの連携を計画しています。

写真

グリーン経済/グリーン成長に関する第4回ミャンマー・フォーラム(ネピドー部会)

マンダレー部会(IGESセッション)

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