FAIRDO
第3回FAIRDO車座会議「除染・復興の推進に向けた伊達市霊山町の課題」


11月12日、福島県伊達市霊山町の関係者、国、福島県、県内市町村の除染・放射線対策担当者、福島県内で被災者支援などに活動するNPOなどを招いて、「第3回FAIRDO車座会議」を伊達市霊山町で開催しました。東日本大震災により引き起こされた福島第一原発事故の結果、放射性物質が放出され、伊達市霊山町においても、その影響を受けました。空間線量率が高い地点もあり、2012年6月に特定避難勧奨地点として指定され、2013年3月に解除されましたが、この勧奨地点の指定・解除に伴い、地域社会の分断が起き、空間線量に対して被ばくの不安を抱えながらの生活や避難、農業の復興など生活再建に向けての課題が多く残っています。そこで、これらの課題に対して、住民と行政が共に向き合う場の機会として、霊山町の関係者と行政、専門家が、ともに現状と直面する問題・課題の共有を行い、霊山町の再生に向けて前向きに取り組むための議論を深めました。

前半のセッション「除染・復興・生活再建に向けた現状と課題」では、まず初めに、鈴木浩福島大学名誉教授より、「地域での合意形成の場としての車座会議の意義と情報プラットフォーム」と題した発表が行われ、放射線汚染と安全基準、除染と仮置き場、賠償など、原発災害からの復旧・復興の諸課題の整理、また、その方向性や方法についての合意形成の場として、地域での車座会議の必要性が掲示されました。さらに、この車座会議を運営する上で、正確で迅速な情報提供と公開、また、安全と安心のための科学的・合理的な判断が求められ、そのための仕掛けとして、情報共有プラットフォームの重要性が指摘されました。

この発表のあと、「行政と向き合い除染・復興・生活再建に向けた霊山町が抱えている課題や挑戦の整理と共有-行政とコミュニティの協働に向けて-」と題して議論が行われました。具体的な課題や挑戦として、放射線量や仮置き場などに関する情報の錯綜があった中での地域の対応、特定避難勧奨地点による賠償と地域の分断、中間的取り組みを疎かにしたまま進む復興、戻ってこない若い人々、地域の将来像、子どもの健康、こころの健康、食の安全と安心など、が挙げられました。さらに、放射性セシウムを可視化するセシウムカメラのような新技術やフォローアップ除染に関する情報共有や効果と実用可能性、そのためのダブルチェックやクロスチェックの必要性が共有されました。

後半のセッション「合意形成のための情報のあり方」では、「現状の課題や挑戦に対して、合意形成を目指すために必要な情報はなにか?-情報プラットフォームの構築を目指して-」と題して議論が行われました。まず初めに、効果的な情報プラットフォームの構築に向け、個人・コミュニティレベルで理解が進んでいなかった、様々な放射線量の考え方や放射線量測定の方法等の情報の生産・蓄積、客観性・中立性のある形での情報発信、また、それをもとにした議論の必要性が示されました。必要な情報としては、例えば、健康影響、食品中の放射線量、空間線量といった放射線に関する情報、除染、仮置き場といった復興に関する情報、また、地域の将来像や補償に関する情報が挙げられました。さらに、情報の蓄積に関わる適切な記録とアーカイブ、情報公開に関わる文書管理、情報のクロスチェックの重要性が指摘されました。
日時
2013年11月12日(火)
会場
霊山町総合福祉センター「茶臼の里」
主催
公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)

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当日発表資料
テーマ 「除染・復興・生活再建に向けた現状と課題」
「地域での合意形成の場としての車座会議の意義と情報プラットフォーム」
福島大学名誉教授 鈴木浩
PDF (124KB)

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