変化が激しく、またその予見が難しい地球環境やそれにともなう社会·経済の変化の中で、企業はその存続のために対応を迫られています。こうした状況下で、環境(E)・社会(S)・企業統治・ガバナンス(G)、いわゆるESGを経営方針や投資判断に組み入れるアプローチは、有用な手法の1つとして活用されています。 本書の特徴は、「ESGにどのように取り組むか」のみならず、「なぜESGに取り組む必要があるのか」について、国際的な動向や科学的視点も含めて解説している点です。構成は次のとおりです。第1章でESGの基本的な点を「質問と答え」というかたちで整理しています。第2章では特にカーボンニュートラルに向けた取り組みの観点から、投資家と企業の関係を解説しています。第3章では、近年ESGが注目されている背景について...