公共政策研究所収
2020 年 9月 22日に開かれた国連 75周年総会の一般討論演説において、中国習近平国家主席(以下、習主席)は、「 2030年より前に二酸化炭素の排出のピークを達成し( 2030年目標)、 2060年より前に炭素中立(カーボンニュートラル。以下、 2060年目標)を達成するように尽力」することを表明した。同年 12月 12日に開催された世界気候サミットの場にて、習主席は、 2030年より早い時期でのピークアウトの達成を強調し、 2030年まで、① GDP比 CO₂排出量を 2005年に比べ 65%以上削減する、②一次エネルギーに占める非化石エネルギーの割合を 25%前後にする、という目標を発表した( 2030年強化目標)。中国政府は、 2030年強化目標と 2060年目標を「...