環境科学会

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査読付論文
環境科学会誌所収
著者:
TASAKI
Tomohiro
KAMEYAMA
Yasuko
MASUI
Toshihiko
TAKAHASHI
Kiyoshi
TSURUMI
Tetsuya
HARA
Keishiro
Koide
Ryu
サステイナビリティ・サイエンスは21世紀の人類の存続にとっての重要な科学であり,2000年頃以降,その発展が行われるよう様々な試みが行われてきた。一方,2015年以降の環境政策は目指すべき社会ビジョンの更新を伴いつつ大きな展開を見せている。本稿では,そのような時代のニーズに適合したサステイナビリティ・サイエンスの展開を見据え,これまでのサイエンスの動向とサステイナビリティの概念の具体化の進展を確認したうえで,人間–地球環境システムの複雑性のもとでの理解と社会としての認知,社会目標の再考と将来継承性,人間–地球環境システムの転換の3つの観点から,人新世の時代におけるサステイナビリティ・サイエンスの展開を論じた。最終的にまとめた11の論点として,例えば,複雑な人間...
コンファレンスペーパー
環境科学会 2021年会
本稿では、 Hotta et al. (2021) での議論に基づき、持続可能な消費と生産( SCP )の政策概念が、汚染防止とクリーナープロダクション( SCP 1.0 )から、製品・物質のライフサイクルアプローチ( SCP 2.0 )、さらに消費と生産を駆動する社会技術システムのシステムレベルでの転換アプローチ( SCP 3.0 )へと展開してきたことを報告する。その上で、社会技術システムへの転換が SCP 政策の目的となった 2015 年以降、 SCP1.0 と SCP2.0 で有効であった政策アプローチとデザインを意識的に更新する必要があることを論じる。最後に、こうした政策デザインの更新の方向性を Envisioning-based Policy Making...
プロシーディングス
環境科学会
SDG12は、持続可能な消費と生産(SCP)に関わるゴールである。現在、SCPは大きく2つの政策領域にまたがる形で議論がされている。 1つ目の領域は、循環経済である。パリ協定を受けた次の大テーマの最有力候補が、資源効率性の向上であり、循環経済である。天然資源の利用をなるべく削減し、循環資源の利用拡大を目指すものであるが、同時に、サービス化、デジタル化、シェアリングなどの新たなビジネス動向を含む動きとなっている。従来の廃棄物リサイクル分野での議論を越えるものとなってきている。 2つ目の領域は、持続可能なライフスタイルとインフラへの移行である。これは、製品単位の省エネルギー、省資源化、消費者の意識向上だけでは、SCP形態への移行が困難であるとの認識から発している。