気候変動とエネルギー

UNFCCC SB44 サイドイベント:

二国間クレジット制度(JCM)のプロジェクト実施における成果と進捗

IGESは、2016年5月18日、ドイツ・ボンにて、第44回国連気候変動枠組条約補助機関会合(UNFCCC SB44)のサイドイベント『二国間クレジット制度(JCM)のプロジェクト実施における成果と進捗』を実施しました。本サイドイベントは、環境省、海外環境協力センター(OECC)と共同で行い、パリ協定の第6条に関連して、JCMの最新の進捗状況、成果、期待について議論を行いました。サイドイベントの第一部では、UNFCCCにおける市場メカニズムに関する交渉の状況、方法論開発を含むJCMの最新の状況が共有されました。第二部のパネルディスカッションでは、JCMを実施するパートナー国の代表者らを交えてJCM実施の経験の共有と今後への期待につい議論が行われました。

日 時 2016年5月18日 13:15-14:45
会 場 ドイツ・ボン
主 催 環境省
一般社団法人 海外環境協力センター(OECC)
公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)
文 書
サマリー

サイドイベントのモデレータであるOECCの加藤氏は、本サイドイベントの目的は、JCMの最新の進捗状況を理解し、今後のJCMの活用について議論を深めることであると説明しました。

UNFCCC事務局のSvenningsen氏は、UNFCCCにおける市場メカニズムに関連した交渉の進捗を報告しました。特に、Svenningsen氏は、JCMが一つの事例となり得る共同アプローチ(Cooperative Approaches)については詳細な議論が開始されたばかりであるが、その目的は各国の野心を高めること及びダブルカウントの防止を確実にすることであると述べました。

環境省の鳥居氏は、JCMがアジアに限定されない16のパートナー国の協力の下、どのようにスキームとして成果を挙げてきたかを発表しました。鳥居氏は、この5月、JCMの実施以降初めてJCMクレジットが発行され、これによって一連のプロジェクトサイクルが完了した事を報告しました。また、日本政府が今後も引き続きパートナー国と協力してJCMを 実施していきたい意向であることを伝えました。

IGESの梅宮氏は、JCMプロジェクトの実施促進のための方法論開発について発表しました。JCM方法論の大きな特徴は、適格性要件、リファレンス排出量の設定、簡素化されたモニタリング手法であり、これらによって純削減を達成している点であると述べました。また、多数の承認済み方法論開発の経験に基づき、今後パートナー国、プロジェクト参加者の間の経験共有が重要であると述べました。

Panel discussion

天然資源環境省(ベトナム)のPham Van Tan氏は、JCMの実施において、パートナー国、プロジェクト参加者間で相互に経験を共有し、学ぶことが出来る点が重要であると述べました。また、途上国の先進国からの支援を条件としたNDCの達成に向けて、JCMが今後重要な役割を果たす可能性があることを指摘しました。タイ温室効果ガス管理機構のThanasit Thamsiriroj氏は、JCMが資金的支援のみならず、民間企業がJCMに参加することによって学ぶことが出来る点がその魅力であると述べました。環境管理局(フィリピン)のAlbert Magalang氏は、JCMが実際に運用されているメカニズムとして、今後の国際交渉の詳細な議論を後押しする重要な役割を果たすであろうと述べました。

写真

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