2014年度の動き

2014年度の都市間連携協力事業の実施状況

1. プラットフォームを通じて実施した業務の概要

プラットフォームは、環境省及び中国環境保護部からの指導・助言を得ながら、都市間連携協力の円滑な実施を支援することを目的としております。

(1)日本側プラットフォーム機関の設置

地球環境戦略研究機関(IGES)は、環境省の委託を受けて、2014年7月から日本側のプラットフォーム機関になりました。

(2)個別の取組の支援

1)中国各都市と日本の地方自治体の意思疎通の支援
  • 都市間連携協力事業の枠組みに参加している日本側10自治体のうち、8自治体がプラットフォーム(機関及び事業予算)を活用して中国側各都市との連携協力(意思疎通)を促進しました。(表1参照)
2)研修や専門家派遣等の協力事業の支援
  • 合計8回の訪日研修実施を支援しました(天津市2回、江蘇省2回、上海市2回、瀋陽市1回、武漢市1回)。訪日研修に参加した人数は計46人になります。
  • 合計50人の専門家等(自治体職員を含む)を中国各都市に派遣しました。
  • 合計5回の現地セミナー(天津、広東省、上海、武漢、瀋陽)の開催を支援しました。
3)以上のような専門家派遣、現地セミナー、訪日研修等を通じて共同研究やモデル事業の計画立案検討を支援しました。

(3)中国側プラットフォーム機関との連携

  • 2014年4月、中国環境保護部は日中友好環境保全センターを中国側プラットフォーム機関(総合調整機関)に指定しました。また、中国環境科学研究院、中国環境モニタリング総ステーション及び環境保護部政策研究センターを技術サポート機関に指定しました。
  • 同時に、中国環境保護部は東アジア酸性雨モニタリングネットワークに参加している4都市(重慶、西安、アモイ、珠海)において都市間連携協力事業を実施することを提案しました。
  • 日中のプラットフォーム機関はほぼ毎月北京で定期的に打合せ会議を開催し、密に連携し事業を進めました。
  • 珠海、重慶、西安の各都市を合同で訪問し、協力事業内容について具体的に調整しました。また、これら4都市を主たる対象としたキックオフセミナーの開催について、調整を行いました。
  • その他、中国側プラットフォーム機関を介して、環境省と中国環境保護部との間の全体調整を支援しました。

(4)横断的・基盤的な取組

  • 訪日研修や現地セミナーにおいて、個別自治体では対応が難しい場合、専門家の派遣や研修受入機関の斡旋等を実施しました。
  • 国内研究会の開催等による協力事業等に関する情報共有及び意見交換等を実施しました。
  • 研修等で活用できるよう、以下の情報に関する日本語&中国語の資料を作成しました。
    ①日本の大気汚染対策の歴史・主な制度・対策
    ②2014年3月に北京で開催された日中韓政策対話で課題とされた、VOC対策、オフロード自動車対策等

(5)日本側関係機関との連携

  • 本事業推進にあたり、国際協力機構(JICA)、国立環境研究所(NIES)、日中経済協会(中国大気汚染改善協力ネットワーク)等と、連携協力して実施しました。たとえば、JICA中国事務所とはほぼ毎月中国側の動向等に関して情報交換を行ったほか、重慶、西安への現地調査を共同で実施し、国立環境研究所には訪日研修員の受入を依頼しました。また、中国側都市からの環境技術産業等分野での協力依頼に対して、中国大気汚染改善協力ネットワークを紹介しました。

(6)その他

  • 環境省の指導、助言を得ながら、本都市間連携協力事業の枠組みに参加する意向のある自治体等と事前調整を行い、本枠組みの発展を図りました。

2. 個別の取組の概要

(1)日中間の連携促進協議等支援

都市間連携協力事業の枠組み(資金)を活用して実施する日中都市間連携促進のための現地協議実施等を支援しました。具体的には中国側都市との連絡調整、協議日程等調整、協議のサポート、協議議事録等の作成、通訳の手配、資料の翻訳、重要情報の提供、旅行手配、経費の支出、協議後のフォローアップ等を実施し、双方の連携が円滑に進むよう全面的にサポートしました。

表1 連携促進現地協議実施状況一覧表(中国での活動)
No. 協議実施時期 日本側都市 中国側都市 協議相手機関
1 2014.8. 北九州市 上海市 外事弁公室、環境保護局との局長級協議
2 2014.8. 北九州市 武漢市 外事弁公室、環境保護局等との局長級協議等
3 2014.8. 兵庫県 広東省 外事弁公室、環境保護庁等との局長級協議等
4 2014.9. 福岡県 江蘇省 環境保護庁等との局長級協議等
5 2014.9. 四日市市
北九州市
天津市 外事弁公室、環境保護局との局長級協議等(セミナー開催と同時)
6 2014.9. 川崎市 瀋陽市 環境保護局との局長級協議等
7 2014.10. 兵庫県 広東省 環境保護庁との局長級協議等(セミナー開催と同時)
8 2014.10. 北九州市 上海市 環境保護局との局長級協議等(セミナー開催と同時)
9 2014.11. 北九州市 邯鄲市 外事弁公室、環境保護局との局長級協議等(意向確認段階)
10 2015.1. 長野県 河北省 環境保護局との研究所部長級協議
11 2015.2. 北九州市 上海市 環境保護局、外事弁公室との協議
12 2015.3. 福岡県 江蘇省 環境保護庁等との協議
13 2015.3. 北九州市 上海市 環境監測センター等との協議
14 2015.3. 北九州市 天津市 環境保護局等との部長級協議
15 2015.3. 埼玉県 山西省 環境保護庁との協議
(備考)
  • 表中の色塗り部分(番号1、2、3、4、6及び15)は本枠組みによる協力開始を実質上決定することになった局長級協議。
  • 本枠組みによる天津市と四日市市、神戸市及び北九州市との協力は2013年度の事前調整で実質上決定済み。
  • 富山県はJICAの草の根技術協力事業予算を活用して遼寧省との協力を実施中、また、東京都は独自予算を使用して北京市との協力を実施中であり、
    本表には記載していない。

(2)訪日研修等

2014年度中に合計8回程度の訪日研修を実施しました。本枠組みの活用により46人の研修員を受入れました。

表2 訪日研修等受入一覧表(日本での活動)
No. 研修期間(日数) 派遣都市 受入都市 種類、人数等
1 2014.10.15-30(16) 天津市 四日市市(神戸市、北九州市) 実務者6人(うち3人が本事業による支援)
2 2014.11.5-6(2) 武漢市 北九州市 行政幹部5人(併せて局長級協議を実施)
3 2014.11.11-21(11) 江蘇省 福岡県 技術者5人
4 2014.11.24-12.3(10) 上海市 北九州市 技術者7人
5 2014.12.7-16(10) 上海市 北九州市 行政実務者6人
6 2015.1.19-23(5) 瀋陽市 川崎市 技術者4人
7 2015.1.26-30.(5) 江蘇省 福岡県 行政実務者6人
8 2015.1.25-2.7(14) 天津市 北九州市(神戸市) 実務者7人
(備考)実務者及び技術者はいずれも本省課長級(処長級)程度以下のランクを指す。
  • 研修のテーマは、相手方の要望、研修員構成、研修日数等により設定の考え方が異なるが、いずれの研修も「要望聴取」→「研修プログラム案の作成協議」→「修正・決定」の手順を経て実施しました。
  • 研修で取り上げた/取り上げる予定の主なテーマは次のとおりです。
    1. 日本(地方)の大気汚染の歴史/政策・法制度(地方条例)
    2. VOC対策
    3. 脱硫、脱硝対策(企業の取組)
    4. モニタリング、分析(PM2.5を含む)
    5. 企業の監督管理
    6. 予報、予測技術、シミュレーション
    7. 自動車公害対策
    8. インベントリー作成、発生源解析
    9. クリーナープロダクション
    10. 健康被害と疫学調査など

(3)現地セミナーの開催

2014年度中に合計5回の現地セミナーの開催を支援しました。詳細は表3のとおりです。

表3 現地セミナー等開催一覧表
No. セミナー開催日 開催場所 共催都市等 ・参加者数  ・主なテーマ  ・プラットフォーム機関の関与
1 2014.9.16-17 天津市 四日市市(北九州市) ・日中合計70人程度
・大気保全行政・政策、VOC対策、バイオマス等
・専門家及び職員の派遣
2 2014.10.27 広東省
珠海市
兵庫県 ・日中合計100人程度(学生含む)
・大気保全行政・政策、PM2.5研究、製鉄所の環境対策
・専門家及び職員の派遣(モデレータ)
3 2014.10.29-30 上海市 北九州市 ・日中合計60人程度
・大気保全行政・政策、監視指導、モニタリング、分析等
・専門家及び職員の派遣
4 2015.3.12 瀋陽市 川崎市 ・日中合計30人程度
・PM2.5の成分分析、発生源調査等
・専門家及び職員派遣
5 2015.3.12-13 武漢市 北九州市 ・日中合計100人程度
・大気拡散シミュレーション技術、汚染源インベントリー等の作成とデータ活用
   方策、VOC対策等
・専門家及び職員派遣