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■国連経済社会局(リオ+20事務局)にIGESプロポーザルを提出
- Towards and beyond Rio+20 -
環境・経済・社会の「レジリエンス(対応力)」強化が鍵
--アジアの視点からグリーン経済と持続可能な開発のための制度改革に向けた長期ビジョンを提案--
2011年11月8日
 
www.iges.or.jp/jp/rio20/
財団法人地球環境戦略研究機関(IGES、神奈川県葉山町 理事長 浜中裕徳)は、2012年6月にブラジル・リオデジャネイロで開催される国連持続可能な開発会議(UNCSD)(以下、リオ+20)に先立ち、11月1日付で国連経済社会局(UNDESA:リオ+20事務局)に「リオ+20に向けた  IGESプロポーザル」を提出しました。本プロポーザルは、同局がとりまとめる「リオ+20成果文書のための統合文書」に掲載される予定です。

本プロポーザルでは、東日本大震災及びそれに伴う福島原発事故を重要な教訓として踏まえ、 環境・経済・社会の“レジリエンス(しなやかな強さ、対応力)”の強化が持続可能な開発の実現に向けた重要かつグローバルな課題であると指摘します。

その上で、リオ+20のテーマとなる「グリーン経済」への移行について、安全で安定した低炭素エネルギーの段階的導入、生産者や消費者の行動変化の促進、また、「持続可能な開発のための  制度枠組み」の強化について、国連環境計画(UNEP)の強化、アジアにおける環境協力の促進を図るための調整窓口(フォーカルポイント)の立ち上げ等、急速な経済発展とそれに伴う環境・社会の変化に直面するアジアの視点から長期的なビジョンを提示します。

今後、国連は、IGESプロポーザルなどの各国、国際機関、 市民社会組織(CSO)らからのインプットをもとに、来年6月のリオ+20での合意をめざす、成果文書の草案作業に入ります。

リオ+20に向けたIGESプロポーザル 本文ダウンロード
-日本語要約(仮訳) 228KB

-本文(英語) 1.2MB

-添付資料 6.2MB

<IGESプロポーザル骨子>

(1) 東日本大震災及びそれに伴う福島原発事故は、インフラや防災に対する日本の脆弱性を明らかにした。これをひとつの大きな教訓として踏まえ、日本を含む各国が、環境・経済・社会の各側面でのレジリエンスの強化を共通課題として取り組むことが持続可能な開発への道を開くために必要。
  A) 地域社会の絆や知恵をより上手に活用し、貧困層や脆弱層に配慮した多層的かつ多様な関係者の協働によるガバナンスの導入。例えば、自治体およびNGO間の協働促進。
  B) 家庭や中小企業が災害から速やかに回復することを柔軟に支援する公的基金の設立。
  C) 災害に対して強い分散型かつ多様な社会的経済基盤(エネルギー、水および交通等インフラ)の整備。
   
(2) グリーン経済への移行は、持続可能な開発を実現する上での重要な手段であり、このために、環境・社会コストを反映した経済システムの導入や、これに基づく、新たなグリーン投資やグリーン雇用の促進を進めることが重要。
  A) 災害時のバックアップシステムを安定させる分散型の電力供給の向上、また、需要側の管理の向上により、安全で安定した低炭素エネルギーの段階的導入による適切なエネルギー・ミックスの実現。
  B) 生産者に対する責任の拡大(EPR)やグリーン税制の導入、また消費者に対するグリーン・ラベル等のインセンティブの付与等による生産者および消費者の行動の変化の促進。
  C) 自然資源の適切な管理と生態系サービスの持続可能な利用のため、生態系が有する価値に対する適切な支払いや環境資源勘定の導入。
   
(3) 制度的枠組の強化は、グリーン経済への移行を促進し、持続可能な開発を可能にするための必須条件である。そのためには、国連組織の改革と同時に、多層的かつ多様な関係者の参加・協働によるガバナンスが重要。
  A) 持続可能な開発のための調整主体が必要。例えば、国連持続可能な開発理事会の創設。
  B) 国連環境計画(UNEP)の段階的な強化;第一段階として、UNEP管理理事会のメンバーシップを全ての国に拡大。第二段階として、例えば、国連環境機構(UNEO、仮称)への発展。
  C) 地域の調整および協力を改善するため、アジア環境機関(仮称)の創設を視野にいれつつ、既存の組織をベースにアジア環境フォーカルポイントを立ち上げる。

※この出版物の内容はIGES研究者の見解であり、特定の国あるいは国際機関の見解を述べたものではありません。
 

【本プレスリリースに係る問合わせ先】
(財)地球環境戦略研究機関(IGES) プログラム・マネージメント・オフィス
副ディレクター 大塚隆志
特任研究員 宮澤郁穂

IGES メディア・広報担当 土井 恵美子
Email: iges@iges.or.jp
Tel: 046-855-3734

〒240-0115 神奈川県三浦郡葉山町上山口2108-11
Tel: 046-855-3720 / Fax: 046-855-3709
ホームページアドレス: http://www.iges.or.jp/

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